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ANA 国際線 新 ビジネスクラス inspiration of Japan [airlines and lounge]

 

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今回は、ANA新ファーストクラスに続き、新しくなったビジネスクラスを紹介します。新しいCクラスは、全般的にかなりのグレードアップ感があります。昨年までのファーストクラスとほぼ同等のサービスを受けられるということで、とても楽しみです。では、詳しく新システムをご紹介しましょう。  

<シート>

今回のリニューアルで一番の目玉はシートです。遂にANAでもフルフラットシートが導入され快適な睡眠が出来るようになりました。今までは、中途半端なフラットシートで、約167度倒れるライフラットシートと呼ばれるものでした。確かに寝心地はいいのですが、熟睡すると体がズルズルと下に下がってしまうという問題がありました。しかし新シートは完全な180度のフルフラットシートです。ベッドのように床に対して平行となりå寝心地はかなり改善されます。

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さらにANAが新しく採用したのは、スタッガード配列と呼ばれる並びのシートです。たがい違いに配列したシートを採用することで、どの席に座っても、他の乗客を気にせずに席を立ることができます。全席通路側へ隣の席を気にせずにアクセスできるように11の座席配列を実現しています。これは助かります。今までは、窓側に座る場合トイレに行くときは通路側の人の前を横切らなかったのですが、それを気にすることはないんです。

ANAは、このスタッガード配列を採用したことにより従来スペース比150%を実現しています。客にとっては素晴らしいことなのですが、席数が大幅に減ることになります。少しでもおおくのお客さんを乗せ収入を増やしたいところですが、お客さんの満足度を選択したのは素晴らしいことです。

 

フルフラットの完全なベッドスタイルに加え、機内では快眠をサポートするシーツやバジャマなどの寝具を充実し、安らかな眠りへの誘いとさわやかな目覚めをサポートするアロマグッズを用意するという情報もあります。今まではファーストクラスだけのサービスでしたが遂にビジネスクラスに拡大されるのです。こうなるとファースト・クラスとビジネス・クラスの差がほとんどなくなりました。今までのファーストクラスのサービスとほぼ同じサービスが半額以下のビジネスクラスで体験できるのは本当に嬉しいですね。

 

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シートに組み込まれる装備です。従来は9インチだったシートテレビが17インチに拡大します。テレビはタッチパネル式液晶ワイドスクリーンを採用し、機内食・お飲み物・機内免税品の注文、更に約160チャンネルの映画・ビデオ・音楽・ゲームなどを楽しむことができるのです。

さらにiPodを接続できるiPodコネクターやUSB端子接続により、自分のiPodに入っている動画・写真・音楽をシートテレビ上で操作し、機内に搭載されているヘッドフォンで聞くことが出来るのです。これは凄いです。私はiPod、iPhoneのヘビーユーザーです。機内エンターテイメントサービスにはない音楽や映画を17インチモニターで見たり操作できるのは、飛行機に乗る時間がとても有意義になります。USBの端子もあるそうなので、PCのモニターとしても使えそうです。さらにこのモニターはタッチパネルとなっているので、今後は、ソフトウェアの更新により様々なサービスの提供が可能になるでしょう。iPod端子も、今後発売される新しいハードによりさらなる機内エンターテイメントの可能性が膨らみます。

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ちなみにiPod、USB端子は、エコノミークラスにもついています。

 

機内での仕事をサポートするため、全席にユニバーサルタイプのパソコン電源と、ワイドサイズのスライディングテーブルを採用することで、余裕のオフィススペースを確保。シートの右側もしくは左側に、大型のサイドテーブルを活用することで、書類や飲み物などを置いても狭くなりません。

あとは、機内でネットが出来るといいですね。これは以前はあったサービスです。一刻も早くボーイング社に復活してほしいですね。

 

 

 

<機内食>

新しいビジネスクラスでは、食事の時間が決まっていません。自分の好きな時間に合わせて食事が出来るのです。食事の注文は、タッチパネル式のシートテレビ画面で注文できます。

メニューはこれまでの3ヶ月毎の改定から月替わりとなり、30種類を越える和・洋の充実したアイテムから好きなアラカルトメニューをオーダーできます。そしてANAは、スチームオーブンで炊く鍋を開発し機内で炊きたてごはんを食べられるようになりました。これら食事のサービスも、今までのファーストクラスと同じものとなりました。

 

 

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ビジネスクラスの食事

食の新しい発想、「燻(くん)」:
素材を活かす独自の燻製(くんせい)技術と新ジャンルの燻製調味料をもとに、料理に旨みやコクを与え、食に驚きの発想をプラスしました。例えば、ハンバーグや卵かけご飯にかける醤油やオリーブオイルも特製の燻製しょうゆや燻製オリーブオイルが使われており、コクのある味わいを機内で楽しめます。

銀座にある「燻」という店にインスパイアされたのかわかりませんが、このように他社の食事では味わうことのできないメニューを提供するのもANAの素晴らしいところです。

 

日本酒の未来を追求する 仙台伊達家御酒御用蔵「勝山(かつやま)」:
「幻シリーズ」と銘打った純米大吟醸「暁」(有料)、甘口純米大吟醸「元」、純米吟醸「献」を通して、様々なシーンでの日本酒の楽しみ方、食とのマリアージュを提供します。

ANAのワインリストは素晴らしいのですが、最近は日本酒や焼酎のラインナップも凝ってきました。日本人ならではの酒を機内で楽しめるなんて夢のようです。

 

<その他のサービス>

今回の新機種から世界初の航空機向け温水洗浄機能付き便座「ウォシュレット」を導入したトイレも利用できます。本来は、787導入時に設置予定でしたが、787の納期が大幅に遅れてしまったため、777ですが急遽導入されます。海外に行くとウォシュレットがなくて辛いという方がいますが、なんと目的地までと目的地からはウォシュレットが使えるのです。これは日本ならではのサービスですね。

 

ここまでお伝えしてきた新ビジネスクラス。実はまだ飛んでいません。まずは、2010220日(土)より(予定)成田=ニューヨーク線に投入。当分の間は隔日運航となります。2010年度前半に成田=フランクフルト・ロンドン線へ導入し、2011年度内に欧米路線へ拡大予定です。また機内食などの一部サービスは、2010220日(土)より(予定)欧米全路線にてスタートいたします。こうなると同じデスティネーションでも使う便によってかなりの格差がでてしまいます。皆さんがこの路線に乗る場合は、必ず新サービスかどうか確認してチケットを購入してくださいね。

 


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ANA 国際線 新 ファーストクラス inspiration of Japan [airlines and lounge]

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全日空 ANAは、2010年2月から新しい機内サービスを開始します。今回はファーストクラスを中心にその内容をお知らせしましょう。サービスはまだ始まっていないのでANAが公表している情報、ボーイングの情報、関係者の話を中心に記事を書きますので、実際のサービスと若干相違があることがあります。ご了承ください。

ANAは、「おもてなし」の心を持った新サービスとして今回機内サービスを一新します。現状の機内のハードは、とても古く国際線をよく利用する我々には満足いけるものではありませんでした。フルフラットにはなるけれども、なんともいえない古くさいデザインのシートは特に不満が残るものでした。他社では扉の付いた半個室タイプや、豪華なラウンジサービスがあるのに、何故ANAにはないのだろうと不思議でした。おそらくANAは、新機種ボーイング787の導入にあわせ一気に機内サービスのリニューアルを図っていたのです。しかし、予想外の出来事が起こります。本来ならば2006年度には導入されるはずだった787は、現在もANAに納品されていません。それどころかテストフライトすらできていないのです。ANAは、ボーイングを交渉し「つなぎ」で既存の新機体を導入することになりました。その第一弾が今回の新サービスが始まるボーイング777-300ERなのです。

まずは、2月20日に第1号機を成田ーニューヨーク路線に投入します。その後、ヨーロッパ路線に拡大していく予定です。
ここで注意があります。現在ニューヨーク線には2機が使われているので、そのうちの1機だけが新サービスとなります。特に2月と3月は、ニューヨーク線であっても確立は1/2となります。よって、新サービスが始まっても暫くは新機体と既に使われている機体が混合して運行されるので、どうしても新サービスを利用したい場合は、ANAのウェブサイトなどで確認が必要になります。

では、新ファーストクラスのサービスを実際の時間軸にあわせて紹介していきます。

<予約から出発まで>
この部分は今までと変わりがありません。ネットで購入しても良いですし、JTBなどの窓口でも購入できます。価格は定価で200万円ちょっとです。購入の際は、ANA First classではなくANA First Squareと名称が変更になっていれば新サービスだということがわかるでしょう。スカイポーターサービスや手ぶらサービスなども通常通り利用できます。
当日は、自身で空港に向かいます。ANAは、行きのサポートをしていません。これは改良して欲しかったですね。ヴァージン・アトランティックなどはビジネスクラスでもハイヤーで迎えが来ることを思うとANAにも出来ると思うのですが・・・。

<成田空港>
ANAf2.jpg現在ANAは、ファーストクラス用のチェック・イン・システムとラウンジをリニューアル中です。今までよりも「おもてなし」心一杯のサービスとなる予定です。チェック・インは、今までの赤いFIRST CLASSカウンターが廃止されSUITE CHECK-IN(スイート・チェック・イン)カウンターがオープンします。搭乗手続き、荷物預け、保安検査をまとめて行いスムースにラウンジに案内するサービスです。今までも上級顧客向けに特別な保安検査通路はありましたが、それを上回るサービスになります。これはとても便利ですね。
ラウンジもANA SUITE LOUNGE(ANAスイート・ラウンジ)がオープンします。今あるファーストクラス・ラウンジを改装するのですが、小さな個室みたいな「パーソナル・ルーム」が沢山出来るようです。デザインを見るとネット・カフェのようですが、これは嬉しい人と嫌な人が出てくると思います。私は、個室というより開放感のある今のラウンジが好きです。

<シート>
さて、いよいよ新サービスの目玉「ANA FIRST SQUAREを紹介します。
座席数は8。1−2−1の2列となります。今までのアールを活かしたパーテションではなくフラットなものになります。
・シートリクライニング:座席自体は今までのものと殆ど変わりません。フルフラットになること、オットマンに向かい足下のソファが伸びていくリクライニング構造も一緒です。新しいのは、iPOD端子がついたことです。ただの充電機能なのか、モニタと連動して操作できるのか現時点ではまだわかりません。
・モニター:目新しいのはモニターです。23インチの大きなモニタはタッチパネル式になっていて、パネルから様々なサービスを呼び出すようになりました。チャンネルは160になりました。もう機内であきることはないでしょう。iPODも繋がるようなので、もしかしたらiPODのデータをモニタで楽しめるかもしれません。注目はミール・オーダー・サービスです。今まではCAの方が何を食べたいのか聞きに来ていましたが、これからはモニタでオーダーできるようになります。いちいちCAを呼ぶこともないですし、いつでも好きなタイミングで好きな食事をすることができるようになるのです。勿論機内販売もこのモニタで行うことができます。
ANAF5.jpg・収納:ファーストクラス・シートには様々な収納場所が用意されています。シートの壁には通路側にプライベート・クロゼットが用意され、スーツやジャケットなどを入れることができます。これは便利な機能です。大きな手荷物も頭上の収納に入れる必要がなく、オットマン下に収まるのも便利です。
・Do Not Disturbライト:ファーストクラスに乗っていると、とても細かなサービスに驚かされます。以前、私はファーストクラスにひとりだけのことがありました。そのときは、私がちょっとでも動くと直ぐにCAが飛んできて用件を聞くのです。寝返りを打っても咳をしてもトイレに行っても常に監視されているようでした。きっとこういうサービスを望む客がおおいのだろうなと思いつつCAの大変さを知りました。今回搭載されたランプはホテルのルームサービスのようにDo Not Disturbシステムが組み込まれています。CAのサービスが必要ないときは、このサインのスイッチを押しておけば監視されずにすみます(笑)。そしてCAの皆さんもゆっくりできるのです。

<行きの機内食>
ANAF4.jpgミール・ドリンク・オーダーは、ヴァージン・アトランティックでいうフリーダム・ミールと同じシステムになりました。食事をいつでも自由に選んで食べることが出来るのです。ANAは、モニタからオーダーができる点、メニューが素晴らしい点でとても評価が高いと思います。
では、2月のファーストクラスの行きでのメニューを紹介しましょう。

割烹
すっぽん豆腐 針葱 もぐさ生姜 
くらげとずわい蟹の胡麻和え 
豚の角煮と生湯葉のべっこう餡掛け 
若鶏南蛮漬けにタルタルソースを添えて 
甘鯛酒粕漬け焼き

前菜
キャビア トラディショナルなガーニッシュを添えて 
鴨の生ハムとフォアグラの洋梨の装い 洋梨のジュレとビーツのサラダとともに 
ハーブの香る真鯛のブランダード 
ずわい蟹と聖護院大根のポーピエット 柚子胡椒の香るソースとともに 
フレッシュガーデンサラダ 京にんじんの香るドレッシングとともに 
フレッシュガーデンサラダ 和テイストなオニオンの香るドレッシングとともに 
フレッシュガーデンサラダ フルーティーなストロベリードレッシングとともに

メインディッシュ
宮崎産黒毛和牛サーロインのグリル 蕗味噌風味 古酒の香るソースを添えて 
セージの香る赤甘鯛のポワレ フィッシュブロスのリダクションとバルサミコヴィネガーのソースとともに 
銀鱈にハッシュドポークを添えて トリュフの香りのブロスとともに

御飯/ブレッド
御飯 味噌汁 香の物 
2種の手焼きのブレッド バター もしくは オリーブオイルとともに 
2種の手焼きのブレッド バター もしくは ジャムとともに

デザート
3種のフランス産チーズ 
季節の果物 
2種のぶどうのシャーベット ストロベリーのクーリとともに 
ラム酒の香るサヴァラン パイナップルソース 
ほんのりあったかタルト・タタン とろけるバニラアイスクリームとともに 
和菓子(あざぶ最中) 


軽いお食事として
和風珍味 ごりの佃煮 
こんにゃく田楽 鶏味噌風味 
漬けもの 
きつねうどん 
海老とあなごのちらし丼 
焼きおにぎり茶漬け 
ジャワ風ビーフカレー 福神漬けとともに 
中国風帆立貝と紋甲いかの旨煮金針菜を添えて 
ポークカツサンドウィッチ 
蟹のビスク クルトンを添えて 
フレッシュガーデンサラダ 
玄米フレーク 
フレッシュフルーツ 



和定食
ごぼうと人参の金平
鯖の生姜煮
御飯 もしくは お粥
御飯のおとも
納豆と海苔
味噌汁と香の物

ライトミールセット
海老と若鶏の焼きビーフン 広東風黒胡椒の香り
ブレッドロール
フレッシュフルーツ

コンチネンタルブレックファースト
カナディアンハムとナチュラルチーズ「鶴居」
モーニングブレッド
フレッシュフルーツ
ヨーグルト グリーンレモンジャム風味

ドリンクは、以前から充実しています。今回は、ANAファーストクラスで提供されている全てのドリンクを紹介しましょう。

シャンパン
クリュッグ グランド・キュヴェ


ムルソー プルミエ クリュ ブウシェ シェル シャトー ラブレ ロア 2006
シュグ シャルドネ ソノマ コースト 2007
ソラリス信州シャルドネ・マセラシオンリミテ 2007
ヴェーレナー ゾンネンウーア リースリング シュペートレーゼ ウェゲラー 醸造所 2007


シャトー ベルガ 2005
ニュイサンジュルジュ プルミエクリュ オー ペルドリ ドメーヌ ド ペルドリ 2004
フランシスカン オークヴィル エステイツ カベルネ ソーヴィニヨン 2005
ウルフ ブラス グレイ ラベル シラーズ 2006

日本酒
加賀鳶 純米大吟醸 極上原酒   石川
幻 純米大吟醸原酒 幻 黒箱   広島

焼酎
村尾酒造 村尾 芋焼酎   鹿児島
天盃 博多どんたく 麦焼酎   福岡

アペリティフ&カクテル
・ドライシェリー・ドライ ヴェルモット・カンパリ・キール・キールロワイヤル・ミモザ・マティーニ・ブラディ マリー・スクリュードライバー・グランブルー(ブルーキュラソー・カンパリ・トニックウォーター)・ロイヤルルージュ(カシス・グレープフルーツジュース・ソーダ)・「恋雫~ひとひら~」(コアントロー、橙果汁、ミント、スプライト)・「恋雫~かほり~」(ノンアルコール) (橙果汁、ミント、スプライト)

ウィスキー
・バランタイン リミテッド・サントリーウイスキー響21年・ジャック ダニエル ブラック

スピリッツ
・ボンベイサファイア ジン・アブソルート ウォッカ

ブランデー&リキュール
・ヘネシーXO・ベイリーズ オリジナル アイリッシュクリーム・コアントロー

ポートワイン
・テイラーズ 20年トウニー ポート

ビール
・アサヒ スーパードライ・キリン 一番搾り・サッポロ 黒ラベル・サントリー ザ プレミアム モルツ

ノンアルコール飲料
・オレンジジュース・アップルジュース・グレープフルーツジュース・トマトジュース・コカ・コーラ・コカ・コーラ ゼロ・スプライト・スパークリング ウォーター・ジンジャーエール・冷緑茶・ミネラルウォーター

コーヒーセレクション
・ブルーマウンテンブレンド・コロンビア・ブレンド・炭焼珈琲・エスプレッソ・カプチーノ・カフェ・ラッテ・カフェ・マキアート・カフェインレスコーヒー

日本茶
・煎茶・ほうじ茶

ティーセレクション
・アッサム 「シロニバリ」・ダージリン 「ダージリン・ザ・ファーストフラッシュ」・アールグレイ 「ブレックファスト・アールグレイ」・ルイボスティー 「ルイボス・ナチュラル」・季節のお茶「CHAMPAGNE ROS?」・ジャスミン茶 「茉莉春毫」・ANAオリジナルフレーバードティー 「陽だまり」・ANAオリジナルフレーバードティー 「そよかぜ」

<現地到着>
ニューヨークには、9:30頃到着します。ファーストクラスの客は優先的に機内から降ろされイミグレーション・ゲートに向かいます。この後は、クラスに関係なく空港を出て目的地へ向かいます。ファーストクラスなら是非送迎サービスをつけてもらいたいものです。

<帰国>
そして旅が終わり帰国です。帰国の場合、海外の空港ではスターアライアンスのラウンジを利用します。このラウンジはスターアライアンス共通なのでシンプルです。日本のANAスイート・ラウンジのような豪華さはありません。ただANAの出発にあわせ日本食が用意されています。海外で日本食を食べていない胃にはとても嬉しいです。

<帰りの機内食>
航空法により、行きの便に載せた食事は全て現地で廃棄されます。とてももったいない話ですが、仕方がありません。そして帰りの便には現地で作られたミールが新たに載せられます。ANAは、とても頑張っていますが、行きの便と比べると味は若干劣ってしまいます。では、帰りのメニューを全て記してみましょう。

割烹
ほたるいか沖漬け
ずわい蟹のわさびマヨネーズ掛け
手長海老の艶煮と数の子の土佐漬け
煮物椀(蟹真丈・梅花人参・しめじ茸・絹さや)
寿司盛り合わせ(鮭・いか・北寄貝)
お造り(鮭昆布押し・いか・北寄貝)
鮑のステーキ ほうれん草とエリンギ茸のバター風味を添えて
鴨燻製の胡麻だれ風味

前菜
キャビア トラディショナルなガーニッシュを添えて
鴨のローストとオレンジをフォアグラのムースとともに
クールジェットに包まれたサーモンのリエット
ロブスターのサラダ ケイパーヴィネグレットソース
フレッシュガーデンサラダ(和テイストな柚子ドレッシング)
フレッシュガーデンサラダ(イタリアンドレッシング)
フレッシュガーデンサラダ(クリーミーなペッパードレッシング)

メインディッシュ
ひれかつ 焼き野菜とともに
鱈の白菜巻きと木綿豆腐の餡掛け
牛フィレ肉のグリル ガーリックハーブバターの香り
あんこうのグラタン マヨネーズソース
ハーブの香る仔羊のロースト フォン・ド・ヴォーとともに

御飯/ブレッド
御飯 味噌汁 香の物
ブレッドセレクション ノルマンディー産イズニーバター もしくは オリーブオイルとともに

デザート
カマンベール、ゴルゴンゾーラとコンテ
キャラメルクリームとバニラアイスクリームの取り合わせ
ニューヨークチーズケーキ ラズベリーのソースとともに
ほんのりあたたかいチョコレートケーキ
季節の果物
和菓子(あざぶ最中)
プレミアムバニラアイスクリーム

軽いお食事として
和風珍味 ごりの佃煮
蓮根饅頭 べっこう餡掛け
おでん
漬けもの
山菜うどん
牛肉ビビンバ風 丼仕立て
鮭茶漬け
広東粥
若鶏のインド風マサラカレー ナンとともに
広東風若鶏とちんげん菜のブラックビーンソース炒め
上海風塩焼きそば
ビーフの焼き肉を添えた炒飯
サーモンとほうれん草のラザーニャ クリーミーなトマトソース
ポークカツサンドウィッチ
クラブミートケーキとベーコントマトのサンドウィッチ
オニオンスープ クルトンを添えて
フレッシュガーデンサラダ
コーンフレーク
フレッシュフルーツ

和定食
ひじき田舎煮
銀鱈西京焼き
御飯 もしくは お粥
納豆   海苔
味噌汁   香の物

ライトミールセット
赤ワインの香るビーフシチュー
ブレッドロール
フレッシュフルーツ

<到着後>
heli.jpg成田に到着すると、ハイヤーサービスがあります。そして、09年から新しくヘリコプターのサービスが始まりました。出国ゲートを出ると、スタッフが待っていて、まずはハイヤーに乗ります。そして数分でヘリポートへ。そこからは一気に赤坂にあるアークヒルズのヘリポートまで飛んでいくのです。時間は20分。帰りの渋滞に巻き込まれることなくあっという間に東京都心に移動できるという仕掛けです。このサービスは素晴らしいと思います。ニューヨークでは、各航空会社が同等のサービスを行っていますが、日本では初のサービスです。そして同行者1人(ビジネス以上利用者)というのも気が利いています。

どうでしたか?駆け足でANAの新しいファーストクラスのサービスを紹介してみました。ファーストクラスに乗る機会なんかないとお嘆きの方も、これなら頑張って乗ってみたいと思えるのではないでしょうか。次回は新しくなったビジネスクラスを紹介します。今回のリニューアルで、ビジネスクラスが凄いことになっています!お楽しみに。



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航空行政 の苦悩、 JAL の苦悩 [airlines and lounge]

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今回は、旅行の重要な足となる飛行機に関わる航空行政についてお話します。

私は、かつてニューヨークに住んでいました。インターネットのない時代、家族から離れて日本語の通じない小さな町で生活するのはとても大変でした。一番大変だったのは、「日本」という独特の文化から切り離された精神的な面だったかも知れません。
そんな海外に住む日本人の心の支えは意外と小さなものだったのです。まずは日本食料品店。どんなに小さくても、日本人が経営していなくても賞味期限切れの「サッポロラーメン」や「キューピーマヨネーズ」、味噌などは日本人にとって心の支えでした。
日本語放送も当時は貴重な情報源でした。週に数時間放送される日本語のニュースや番組は、日本からの唯一の声でした。この番組をとても楽しみにしていたのを覚えています。
そして、日系の航空会社も心の支えでした。当時ニューヨークにはJALが定期航路を持っていました。そしてANAも参入してきました。年に数回日本に帰国する際は、私はお金を貯め、がんばって日系航空会社のエコノミーチケットを入手したものです。いろいろな旅行代理店を回って1ドルでも安いチケットを手に入れ、帰国日まで毎日楽しみに待ちました。

何故、日系航空会社にそれほどまでに思い入れがあったのでしょう?とても不思議なのですが、飛行機はその会社が所属する国を見事に表現しているからなのです。JALでもANAでも飛行機に乗った瞬間に、そこは日本と感じるのです。同様にルフトハンザに乗ったら瞬間にそこはドイツみたいな感覚になります。大韓航空に乗ると韓国に行った時と同様の雰囲気を感じるのです。
ニューヨークに住んでいた私にとって、日本の雰囲気を味わいたい気持ちはとても強くなります。そうなると、どこからが日本かというのはとても大きな要素になります。もうおわかりのように、日系航空会社のチケットを手に入れると、JFK空港から日本に帰った感覚になるのです。もしユナイテッド航空のチケットを入手すると、成田空港に到着するまではアメリカを感じ続けるというわけです。
逆も同様のことが言えます。成田を発つとき、日系航空会社であれば、到着地まで日本のような気持ちです。飛行機を降りると、そこは外国です。でも海外のエアラインを利用する時は、成田から飛行機に乗り込んだ時に海外に行った感じになります。

特に日本のフラッグシップであるJALは、長い間「日本」という文化を世界各地に持っていった会社ではないでしょうか。この飛行機の不思議な感覚は、いままで沢山の商社マンやその家族、留学生の「日本欲」を満たしてきたのです。

そんなJALが経営の危機を迎えています。かつて心の支えだったJALがなくなってしまうのではないかと私は日々ニュースをチェックしています。
なんでこんなことになってしまったのか、今回は考えてみようと思います。

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ご存知時の通り、JALは戦後日本のフラッグシップ航空会社を設立しようという強い思いで官民が一体となり作り上げた企業です。よって国の力が大きく介入する国営企業のような会社でした。そんな戦後日本の夢を背負って大きくなったJALは、最新鋭機を導入し、日本のおもてなしの心を持ったサービスで世界の航空会社と肩を並べるまでに成長したのです。しかし、その裏では背任行為を行う社員や役員が増え、国会議員や官僚との癒着により経営はどんどん傾いていきます。このあたりは小説「沈まぬ太陽」で間接的に表現されているので、未読の方は是非読んでみてください。そして国内線で大事故を起こしたあたりから歯車が狂っていきます。急速に傾いていく企業に対して誰も救済策を提示できず、さらに傾いてしまいました。この経営危機は、はたしてJALという会社内だけの問題でしょうか?勿論、7つもある労働組合の問題、長い間悪いことをしてきたかつての経営者の問題など社内の問題も大きいでしょう。しかしほとんどの社員はとてもまじめに働いていますし愛社精神もあります。もちろん安全への意識も高く着服など悪いことをする人もいません。

実は、今回のJALの経営危機は「日本」という国の失策が深く深く関与していました。

静岡空港に象徴されるように、国や国土交通省、地元の県議会などは、必要もないのに需要予測を甘く考え強引に空港を建設してきました。この結果、国が運営する空港のほとんどが赤字という世界的に見てあり得ない航空行政を日本は長い間続けてきています。国が管轄している空港がこの有様ですから、地方が運営している空港はもっと悲惨です。定期便すらない空港もあります。でもこれら空港を作る時は、必ず黒字経営ができると嘘を並べ、地元の土建業者だけが儲かる構図が確立されてきました。
そして、定期路線確保のため利用されたのがJALです。客が乗らない定期便を行政が強引に設定しJAL機を飛ばしました。こんなことをやっていては赤字になるのもあたりまえです。最近では会社が傾いたので保証制度を導入しています。赤字が出た場合、地元自治体が赤字分の一部を補填するのです。これも資本主義経済の観念から言うとありえないお話です。ANAも国交省からの様々な圧力がありますがJALほどではないので、不採算路線からは簡単に撤退できます。JALはそうはいきませんでした。

海外航路についても同様の問題を抱えています。航空に関する世界の政治バランスはとてもシビアです。国際的な高度の交渉能力が必要となります。しかし、国交相は1年も満たないうちに代わり、官僚も道路やダムを作るほうが出世が早いので航空行政を適当に扱ってきました。よって、海外航路枠に関しての取り決めは戦後とあまり変わっていません。この状況を簡単に目で確認することができます。成田空港第一ターミナルを見に行ってみてください。沢山のアメリカ資本の航空機があることに気ずくでしょう。これは敗戦国日本に課せられたアメリカ航空会社の枠が現在もそのまま受け継がれている現状です。このように航空のエキスパートが国交省内に育っていないという大きな問題があります。
話は本筋からそれますが、航空行政における人的整備も日本はとても遅れています。まず世界基準である航空法の遵守、国家公務員である管制官の処遇など世界基準から大きく逸脱した行政に起因する混乱は、今後最悪の事態が起こりかねないほど大きな問題となりつつあります。ここまで切羽詰まった問題があるのに、これまた航空知識のないマスコミがきちんと情報を伝えていないので、問題は世の中から葬られてしまっているのです。

話を戻しましょう。JALは、このように国の失策によって倒産の危機に直面しています。
報道されているように、現在はデルタ航空による資本注入の見通しがでてきました。これは国交省が裏で音頭をとった結果です。アライアンスによる問題があるので時間はかかるでしょうが、結果デルタかアメリカンによる統合が行われることでしょう。そう、日本政府は自分たちの無策により戦後国民の悲願であったジャパン・フラッグシップ・エアラインを潰してしまったのです。

・   ・   ・   ・   ・   ・   ・   ・   ・   ・

私がニューヨークにいた頃、晴れた秋の日に空を見上げると小さなボーイング747がハドソン川を南下しているのが見えました。着陸態勢に入っており高度を下げているので肉眼でも尾翼のデザインが確認できます。よく見ると、そこには赤い丸が描かれています。そう、JAL006便です。日本人などほとんどいないアメリカニューヨークの田舎町で、JAL機をたまに見かけると、心がとても晴れたものでした。あそこに沢山の日本人が乗っているんだと思うと、なんだか日本にいるような気がしました。
こう思っている海外在住の日本人はたくさんいるんだと思います。些細なことではありますが、そういった外国在住の日本人から心の支えとなるJALを奪ってしまった「日本」政府に憤りを感じてしまいます。

そんな折、日本は大革命を迎え民主党が与党となりました。今後、民主党によって航空行政の膿がでればいいのですが、その前に道路行政やダム行政の問題が大きすぎ、きっと航空行政に目を向ける日は来ないでしょう。悲しいことです。

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ANA 国際線 ファーストクラス [airlines and lounge]

ana1.jpg今回は、ロンドン線を例にして、ANAで行くファーストクラスの旅を詳しく紹介します。
普段、なかなか乗る機会がないファーストクラスがどんな感じなのか伝わると嬉しいです。

<空港まで>
ANAのファーストクラスは、残念ながらヴァージン・アトランティック航空のようなショーファーカー制度が導入されていません。よって、自力で空港まで行く必要があります。ファーストクラスを利用する方々はハイヤーで空港まで向かうと思います。それ以外のアクセスは、エコノミークラスを利用する方々と同じ方法でアクセスすることになります。

<チェック・イン>
成田空港では、第一ターミナルのスターアライアンスが集結したロビーでチェック・インすることになります。ANAの場合、ファーストクラス専用のカウンターとスター・アライアンス・ゴールド・カウンターの2つあり、どちらでも気持ちよくチェック・インができます。チェック・インの際は、座席の指定や細かなオーダーを聞いてくれるので、とても快適です。カウンターでチケットとセキュリティーの優先ゲート案内、そしてファーストクラス・ラウンジの案内を受け取り、優先ゲートに進みます。

<優先ゲート>
優先ゲートは、殆どの海外旅行者が通過するレーンとは別に、並ばなくていい優先レーンというものが用意されていて、そこを通ります。混んでいるときは特にこのレーンの便利さを痛感します。レーンの係員も丁寧な対応で気持ちがよいです。このレーンは、ANAの場合、ビジネスクラスとスターアライアンス・ゴールド・メンバーも利用することが出来ます。

<出国>
ここは、専用レーンなどなく一般のお客さんと同様、列に並び出国の印をパスポートに押してもらいます。海外では、ファーストクラスの乗客は、セキュリティー・チェックと出国審査も専用のロビーで行えます。日本でも是非海外のような快適な出国ができるようになってほしいものです。

<ラウンジ>
ANAは、成田空港にいくつかのラウンジを持っています。ファーストクラスの乗客はファーストクラス・ラウンジに案内されます。ビジネス・クラスのラウンジとの違いはあまりありませんが、置いてある軽食が若干豪華です。あとファーストクラス・ラウンジはいつも空いています。
ラウンジに入るとサービスをしてくださるスタッフが迎えてくれ、席に着くとオーダーを取りに来てくれます。
ビジネス・クラスのラウンジ同様ヌードル・バーがあり、うどんやそばが食べられます。それぞれきつね、山菜、てんぷらの3種類を選べます。勿論食べたかったら何杯でもおかわりできます。
ファーストクラス・ラウンジはで、スタッフはかなりきめ細やかなことをしてくれます。ビジネス・クラスのラウンジに慣れた人は驚くでしょう。飲み物は、何でも揃っています。コーヒー、カプチーノ、エスプレッソ、ジュース、ビールは勿論、ワインや日本酒のラインナップも充実しています。
ここで搭乗までのんびりと過ごせます。ビジネス・ラウンジもあるので、PCをネットに繋いで仕事も出来ますし、コンシェルジュもいるので、いろいろとオーダーできます。
私の場合サービスが過剰な気がしますが、VIPは、このような雰囲気がお好きなのかもしれません。

<搭乗>
時間になると、ひとりひとりスタッフが案内してくれます。搭乗は優先搭乗がありますが、急いで飛行機に乗る必要がないので、ゆっくりと飛行機に向かう人がおおいです。
入り口ではチーフ・パーサが出迎え、席に案内してくれます。このあたりも日系航空会社特有の過剰サービスです。でもとても気持ちよくほとんどの顧客にとって満足度は高いと思います。
席に座ると、複数の乗務員が丁寧に挨拶してくれます。これも過剰サービスですが、少し会話するので、その後のサービスの時、気軽にいろいろなことをお願いできるようになります。CAもお客さんとのコミュニケーションを大切にしているようで、12時間のフライトを快適に過ごせる布石になっているようです。
CAは、キャビンで快適に過ごせるよう、リップ・クリームやモイスチャーなどを持ってきます。好きなだけ貰って良いのですが、機内でくれる小さなバッグに入るくらい、品良くピックアップしている方がおおいようです。

<機内シート>
ana2.jpg
シートデザインは、ちょっと古めです。そろそろ新しいデザインが導入されるのではないでしょうか。

ファーストクラスのシートは、フルフラットになる大きなものです。ロンドン行きの777-300には8席のファーストクラス席が用意されています。1-2-1の2列です。当然、どの席も通路に面しているので、ビジネスやエコのように隣の人を気にして通路に出る必要はありません。 シートはかなり細かな設定ができます。手元の操作パネルで様々なポジションを作れます。勿論マッサージ機能も付いています。

<機内食>
ana3.jpg飛び立つと、直ぐにメニューを貰えます。これがなかなか豪華です。左の写真のようにハードケースに入ってメニューが渡されるのです。この中には、到着まで機内で楽しめる「食」のリストが入っています。ほしいものはほとんど手にはいるのでは、と思うくらいラインナップが充実しています。ドリンクメニュー、夕食メニュー、朝食メニュー、おつまみメニューには、すべて食べたくなるような魅力が詰まっています。

●ドリンク
ANAは、航空会社の中でもワインリストが充実しています。私はいつもKRUGを頼みますが、豊富な酒の種類を見ると、全て飲みたくなります。

2008年11月のリストを紹介します。
- White Wine -
Meursalt Clos de Mazeray 2005 Domaine Jacques Prieur Bourgogne FRANCE
Cuvaison Carneros Estate Chardonnay 2006 Napa Valley, CA USA
シャトーメルシャン新鶴・シャルドネ2006 日本
Maximin Grunhauser Herrenberg Riesling Auslese 2003 Germany

- Red -
Chateau Dassault 2004 Saint-Emilionm Bordeaux, FRANCE
Beaune Premier Cru Greves 2001 Bourgogne FRANCE
Artesa Cabernet Sauvignon Napa / Sonoma 2004 Napa Valley / Sonoma Valley CA USA
Pyrenees Ridge Reserve Shiraz 2005 Australia

- 日本酒 -
飛良泉 大吟醸 秋田
澤乃井 大吟醸 東京
西の関 特別本醸造酒 大分

- 焼酎・梅酒 -
村尾  銘芋焼酎 鹿児島
天盃「博多どんたく」 麦焼酎3年熟成 福岡
佐多宗二商店 角玉梅酒 鹿児島

その他、カクテル、ビール、ウイスキーブランデーなんでもあります。

- Hot Drink -
アッサム、ダージリン、アールグレイ、ジャスミン茶、ルイボスティー、ANAオリジナルフレーバー・ティー、コーヒー(コロンビア、モカ、キリマンジャロ、ブルーマウンテン、炭焼)、エスプレッソ、カプチーノ、カフェ・ラッテ、カフェ・マキアート、ホット・チョコレート、煎茶、ほうじ茶、梅入こんぶ茶が用意されています。

ana4.jpg

●昼食・夕食
成田を飛び立ち暫くすると、ドリンクに続き食事となります。
ドリンク時は、ANAの機内でしか食べることのできないチーズ風味のクラッカーとちょっとしたつまみが出てきます。その後、和食か洋食をセレクトしますが、殆どのお客さんは、食事の前にシャンパンかワインと一緒にキャビアを食べています。キャビアは1人1瓶ですので、結構食べ応えがあります。

では、11月の欧米路線のメニューを記します。

- 和食 - 料亭「津やま」と提携したメニューです。
前菜 
才巻き海老芝煮 蒸し鮑 焼き唐墨(カラスミ) ふぐ煮凍り 鮭めふん 鴨ロース煮 紅葉大根
煮物椀
才巻き海老とうずらの丸仕立て
お造り
鮭昆布押しとぶり焼き霜降り
小鉢
海老と鴨の卯の花炊き
豚角煮 和辛子風味

主菜
きんき煮付け 針しょうが
江戸菜胡麻浸し

ご飯 味噌汁 香の物

デザート
3種のシャーベットとアイスクリームの取り合わせ 柚風味のクリスタルシュガー添え
洋梨のシャルロットケーキ エキゾチックフルーツのソース
温製りんごのタルトタタン風 バニラアイスクリームとともに
季節の果物 フルーツのコンポート添え
和菓子

- 洋食 -
前菜
キャビア トラディショナルガーニッシュを添えて
鮃のマリネと唐墨のガトー ラタトゥイユのババロア添え 赤ピーマンのくー里とともに
和牛ほほ肉とフォアグラのブレゼ ジャンボマッシュルーム仕立て ハーブバター風味

ベビーリーフサラダ アップルビネガードレッシング
あかぎ海老とビーツのエキゾチックサラダ

主菜
黒毛和牛のフィレ肉のステーキ トリュフとオリーブオイルの香りのソース
舌平目とロブスターのムースリーヌ シャンパーニュソース
仔鳩と秋野菜のポトフー仕立て ホースラディッシュ風味
2色のニョッキとあみがさ茸のナージュ風 バターブイヨン風味

デザート
3種のシャーベットとアイスクリームの取り合わせ 柚風味のクリスタルシュガー添え
洋梨のシャルロットケーキ エキゾチックフルーツのソース
温製りんごのタルトタタン風 バニラアイスクリームとともに
季節の果物 フルーツのコンポート添え

このメニューはDVD「FLY ! FLY ! FLY ! 空のレストラン 機内食」で詳しく解説しています。数ヶ月前から何人ものスタッフがメニューを研究し、シェフと協議を重ねて完成したメニューです。どれもとても美味しく、地上のレストランよりも充実しています。

<エンターテイメント>
シートテレビの番組は、クラスに関係なく同じものが提供されています。ANAに乗る楽しみのひとつにオリジナル番組があります。特に私が好きなのは「ベストヒットUSA タイムマシーン・スペシャル」と「FLY ! FLY ! FLY ! 」シリーズです。全てオン・デマンドなので、好きなときに番組が見られるのはとても便利です。


<ザ・快食>
ana5.jpgANAでは、メインの食事以外に軽食を用意しています。これが、結構美味しいのです。夕食でお腹が一杯のことがおおいので、なかなか快食まで食べる機会がないのがいつも残念です。残念なのは、かつて大変人気のあった「うどん」の味が落ちてしまったことです。何故あれをやめてしまったのか理解できません。とはいうものの、カレーはとても人気があるようで、寝ていると良い匂いがよくしてきます。このカレーはかなりオーダーが入るのですね。写真はもうひとつの人気メニュー「チーズバーガー」です。これも結構美味しいです。

きのこうどん
広東風ふかひれラーメン
すき焼き丼
昆布山椒煮茶漬け
広東粥
地鶏とマッシュルームのカリー
スーパーチーズバーガー
焼き肉ライスバーガー
ミネストローネスープ

ana6.jpg
これが人気メニュー、地鶏とマッシュルームのカリー、ミネストローネスープ付です。

お酒のお供にはこんなメニューもあります。
和風珍味 舞茸
和風珍味 生海苔
かぶら田楽
おでん
漬け物
チーズ各種

<睡眠>
ロンドン線は、出発後3時間くらいすると睡眠時間になります。その頃になるとベッドメイクが始まります。シートはフルフラットになり、ベッドパッドがひかれます。殆どの乗客が睡眠タイムです。でも冬は、進行方向右側にオーロラが見えるので、途中起きてでも鑑賞をお勧めします。空から見るオーロラは、眼下に光る稲妻のようですが、よく見るとカーテンのようにユラユラ動いています。これは、飛行機からでしか見えない光景です。

<CA>
ANAのファーストクラスを担当するCAの皆さんは、試験を突破してきた素晴らしい方々です。よって経験を積んでいるので非常に細かな接客を行ってくれます。細かなサービスを望む客と、そうではない客を見分け、うまく動いています。食事の量や好きなお酒の種類なども的確に判断してタイミング良くサービスしているのはお見事です。ここまで丁寧なサービスをしているのは、他のキャリアのCAでは、見たことがありません。ファーストクラスであっても海外の航空会社はかなり適当です。シートと食事が良いだけです。しかしANA First Classは、「おもてなし」の心でCAが支えているんだなあと感じました。

<朝食>
目が覚めると、以下の食事を用意してくれます。
フレッシュ・ガーデンサラダ
コーンフレーク
フレッシュフルーツ
既にお腹いっぱいなので、このメニューに手を付ける人はあまりいないようです。

ロンドンまであと2時間くらいになると最後のミールサービスがはじまります。
- 和食 -
きのこ煎り煮
甘鯛若狭焼き
ご飯 もしくは お粥
納豆 海苔 味噌汁 香の物

- 洋食 -
オムレツ マリなら風トマトソース 2色のソーセージ添え
モーニングロール
フレッシュフルーツ
ヨーグルト 繰り0ンレモンジャム風味

私は、昼食・夕食で満足なので朝食は食べませんが、おおくのお客さんは、きちんと食べているようです。

食事が終わる頃には、飛行機は降下を開始し、着陸態勢に入ります。
CAが、食器を片付けると、ロンドン・ヒースロー空港に向け降下を開始し始めます。窓外にはイギリスの景色が見えます。そしてヒースロー空港にランディングです。

後は入国審査をして、イギリスに降り立つのです。

<ハイヤーサービス>
これもANAでは用意されていません。別途オーダーする必要があります。ファーストクラスに乗るお客さんの殆どは、専用のハイヤーを用意してあるから行わないのかもしれませんが、はやり到着空港と主要都市を結ぶ車のサービスはほしいものです。

総じて、ANAファーストクラスの旅は、他の航空会社と比べると非常に素晴らしいです。特に機内でのサービスはパーフェクトです。後は、来年導入される快適な機材、B787-8が運用されると満足度は一層高まるでしょう。

この記事は2008年末のものです。2010年度からANAは、欧米線の機材を変更しています。新しいファーストクラスの内容は、http://train.blog.so-net.ne.jp/2009-11-12をご覧下さい。

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ANA 国際線 ビジネスクラス [airlines and lounge]

好評を得ています飛行機シリーズです。
今回は、ANA(全日空)のビジネスクラス、New Style Club ANAのレポートです。

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現在、ANAは、国際線で以下の3つのタイプのビジネスクラスを運行しています。
● New Style Club ANA (主に長距離の欧米線で運用)
● Club ANA Asia(主に中国線で運用)
● Club ANA (主に上海・シンガポール線で運用)

今回レポートする New Style Club ANAは、東京ーロンドン、フランクフルト、ニューヨーク、パリ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ワシントン線で運行中。今後、他の国際線でも導入が予想されるANAのビジネスクラス機材、Club ANAです。

TVCMでも告知していたように、「テレビも見たい、食事もしたい。でも快眠できてしまう」というのが New Style Club ANAの最大の売りです。これはうまく表現された宣伝で、確かに、CMと同じ状況を誰もが経験する事になります。充実したエンターテイメント・システムと美味しい食事を気にしながら、ほとんどの時間を睡眠に費やしてしまうでしょう。

では、個々のサービスについてレポートします。

<ラウンジ(成田)>
ビジネスクラスの客が使える成田のラウンジは3つあります。
ほとんどの客が使うのが Club ANAラウンジ(230席+サテライト側210席)。かなり広く、搭乗までの時間を快適に過ごせます。ここには、ビジネス客が満足できる様々なサービスが揃っていて、もう少し長くいたいなあという気持ちにさせてくれるのです。たとえば、ビジネスエリアでは、PC電源やネット接続サービスが用意されていて、個人のデスクで仕事ができるような環境が整っています。リラックスエリアでは、エスプレッソ・メーカーや生ビール・サーバーや酒カウンターが用意され、空港の景色を見ながらのんびりと過ごす事ができます。さらにマッサージマシーンもあるので、マッサージサービスを受ける事ができます。
私が好きなのは、ヌードル・バーです。機内でも提供しているうどんに加え、そばも食べることができます。

udon.jpg

signetラウンジ(120席+サテライト側93席)は、ANAのダイヤモンドサービスメンバー、プラチナサービスメンバー、ANAスーパーフライヤーズカード会員およびスターアライアンス加盟各社のスターアライアンスゴールドメンバーが利用するラウンジです。こちらもサービスはClub ANAラウンジと同じサービスですが、面積が狭いのと、上級顧客利用のため、静かでのんびりした雰囲気が漂っています。

レッド・カーペット・ラウンジは、スターアライアンス・ゴールドメンバーが使用できるラウンジで本来はUnited航空利用者が使用するラウンジです。ここは、大きいのですが、全体的にANA運営のラウンジと比べるとアメリカンな印象を感じました。

成田以外の国内にある国際線ラウンジは同じようなサービスを実施していますが、海外のラウンジは主にスターアライアンス共通のラウンジを利用します。
ロサンゼルスのLAXでは、昨年工事が行われ、各航空会社ごとに用意されていた小さなラウンジが取り払われ、巨大なスターアライアンス共通ラウンジが出現しました。ここでは、各国の食事が味わえるほか、ネット接続や細かなサービスが用意されています。
ニューヨークのJFKでは、ANAは、ブリティッシュ航空のラウンジを利用できます。ここでは、ANA便にあわせおにぎりのサービスが好評です。

<機内シート>
シートは、木目調のカバーにゆったりしたシートピッチで、満足度は高いです。リクライニングも無段階で調整ができ、ほぼフルフラット化されたので、睡眠時はベッドのようになりぐっすりと眠れます(ただし床に対して完全フラットではなく、若干斜めに傾斜してるので、本当に熟睡すると体が下にずり落ちます)。マッサージ機能も付いていますが、これはあまり意味がないです。
机は、以前に比べしかっりとしていてパソコンを置いてもグラグラすることはなくなりました。
電源も用意されているので、安心してPCやゲーム機、iPODなどを使う事ができます。ポケットなど収納も沢山あるので、足りなくなる事はないでしょう。ただ、私の経験だと2回に1回はうまく電源が供給されません。理由が定かではないのですが、これは改善してほしいものです。
睡眠時には、羽毛枕と羽毛布団が提供されます。この2つの寝具が絶妙に設計されていて、深い睡眠が可能となります。きっと睡眠に関するリサーチが行われフラットシートと寝具の究極のセットが完成したのではないでしょうか。この睡眠システムは他社を圧倒していると思います。

<シートTV>
シートには9インチのモニターと約60チャンネルのVODが装備されています。VODのシステムは使いやすく、誰でも簡単に扱えます。 
番組は充実していて満足できるレベルです。特にANAのシートTVで素晴らしいのは、オリジナル番組です。30代、 40代のビジネスマンに喜ばれる「Best Hit USA ANA Time Machine Special」や、地域情報、銘酒情報は毎月更新されとてもよく作られています。映画は、画面を4対3にトリミングし、日本語吹き替えされた映画が上映されています。これは大画面化に伴いなんとか改善してほしい点です。名作などもラインナップに加えられており、他社と差別化が図られています。

<機内食>
ANAビジネスクラスの機内食は、以前もお伝えしているようにJALと比べる必要がないほど充実しています。昨年までは、毎月日本の料亭が作る和食が名物でした。これは、本当に美味しく、まるで地方都市の名旅館で食事をしているような気分にさせてくれるものでした。今年に入り、料亭シリーズは終了してしまったようで、ちょっと残念ですが、それでも十分満足のいく料理を食べる事ができます。 サービスは、客一人一人の食事のペースにあわせ、皿を運んでくれます。これは素晴らしいです。今までは早食いの客は、次の料理が出てくるまでかなり待たされたのですが、それがなくなりました。CAは大変だと思いますが、この程度のサービスは是非続けてほしいものです。
間食用の食事も驚く程美味しいです。特筆すべきはチーズバーガーです。残念なのは、「うどん」の味が落ちてしまったことです。他社が乾麺を使用しているのにANAは生麺です。しかし、何故か味が変わってしまったのです。わかりやすいようにお客さんは「うどん」を頼まなくなってしまいました。あの出し汁の良い香りを機内で再体験したいです。
ANAは、様々な客に対応できるようスペシャルミールを用意しています。乳幼児用、子供用、宗教用、アレルギー対応用にきちんとそろえてあるのも素晴らしいです。

<インターネット>
昨年まで提供されていた機内のネット接続サービスが打ち切られてしまったのは大変残念なことです。Connected by BOEINGのサービスを利用すると1フライト30ドル弱でいくらでもネットサービスが利用できていました。これは、使ってみるとやめられません。普通にブラウズしたりメールの送受信が可能です。しかし、採算のめどが立たないという理由でボーイングは一方的にネット接続サービスを中止してしまいました。この機材を導入したANAにとっては、困ったことでしょう。
いつの日か、機内ネットサービスを再開してほしいです。

<CA>
日系航空会社のCAは、外国のキャリアに比べると、とても気持ちよいサービスをしてくれます。ANAも、気持ちよいサービスで、問題はないでしょう。ただ、路線によりかなり差がある事があります。特に免税品販売が熱心すぎるチームや、気が利かないCAもいることがあります。

<マイレージ・サービス>
ANAは、スターアライアンスに加盟しているので、おおくのメジャーキャリアとマイレージ交換ができます。そして、ゴールドメンバーになれば、ANAが就航していない世界中の空港のほとんどでスターアライアンス各社の快適なラウンジの仕様が可能となります。
また、ANAカード会員になると、通常の買い物でもマイレージが溜まるのが魅力です。

<お帰りハイヤー・サービス>
マイレージ会員になっていれば、帰国時にハイヤーサービスが無料で受けられます。疲れて帰国したとき、スムーズにハイヤーに案内され自宅まで送ってくれるのはとても快適です。このサービスは期間限定なのですが、是非続けてもらいたいです。

この記事は2008年末のものです。2010年度からANAは、欧米線の機材を変更しています。新しいビジネスクラスの内容は、http://train.blog.so-net.ne.jp/2009-2009-11-30をご覧下さい。新ビジネスクラスのレビューは、http://train.blog.so-net.ne.jp/2010-05-11をご覧下さい。

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国際線の機内食 [airlines and lounge]

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過去ブログで「国際線のアッパークラス、ファーストクラス、ビジネスクラス」が好評だったので、今回は、機内食にフォーカスしようと思います。

皆さんは国際線機材に乗るとき、何が楽しみですか?おおくの方が機内食だと答えるような気がします。私も機内食は楽しみです。いろいろな航空会社に乗り、食べ比べています。早速ですが、私が調べて感じた機内食についてお話しましょう。

先日、ANAの機内食工場を見学する機会がありました。これには本当に驚かされました。なんと全ての行程が手作業なのです。機械はほとんど使われていなく人海戦術で作業をしているのでした。工場には、洋食、和食、デザートにチームが分かれており、それぞれにチーフシェフがいます。スタッフの皆さんは、人柄も良く、世界中の「食」を食べ歩いています。チーフシェフを中心に毎月メニューを決めているそうですが、月に1種類考えるというわけではないのです。国際線といっても、欧米線と中国線ではメニューが違うのです。他社線のメニューも提供しているので、1日に100種類以上のメニューがあるのだそうです。それを間違いなく作り、決められた数を定刻通りに納品するマネージメントはとても優れています。
料理は、全てを完成させることなく、お客さんに出すちょっと前の段階でギャレーに積み込まれます。そして、最後の仕上げは、機内でギャレー係のCAが行っているのです。

このシステムは、ANAだけでなく、他社も基本的には同じです。各社それぞれにノウハウを蓄積しており、それぞれ特徴があります。限られた予算で最大の満足をお客さんに提供するという難しいパズルに彼らは自信を持って取り組んでいるのです。

<ANA>
全日空は、機内食の評判がとても高く、海外に行くビジネスマンに人気があります。その秘密は、地上にいる機内食スタッフの努力です。機内食には当然予算があります。航空チケットの金額で、いかに利益をあげるのかというのは、各航空会社の永遠のテーマです。機内サービスの質を落とすとお客さんは逃げてしまいます。かといって贅沢なサービスをすると、当然利益が下がってしまうのです。このジレンマを成立させるのはとても大変です。
ANAのビジネスクラスは、この難しい問題を見事に解決しています。限られた費用でとても美味しい料理を提供し顧客満足度がとても高いのです。
機内サービスは、これまた凄いレベルでした。CAは、ギャレーで毎月変わるメニューを簡単に調理して盛りつけます。特にファーストクラスとビジネスクラスでは、お客さんの食べるスピードにあわせて次の皿を出すという、かなり難しいシステムを導入しています。このサービスを成立させるには、決まったサービスマニュアルとCAの高いサービスの能力が合わせる必要があるのです。私はANAの国際線に乗ることが多いのですが、毎回、メニューが違うのにいつも満足のいくサービスを提供してくれます。
ファーストクラスは、機内に航空機用の炊飯ジャーを備えていて、ご飯は機内で炊いているんです。とにかくお客さんの目に見えないところまで、素晴らしい「食」の体験をさせてくれます。

<JAL>
日本航空は、残念ながらビジネスマンにはあまり評判が良くありません。おそらく、コストを抑えることによる味の低下が表れてしまっているようです。さらにサービスもCAチームによってかなりバラツキがあります。これは驚く程です。時には味をカバーする程の素晴らしいサービスで、気持ちよく過ごせることもあれば、全てがダメでやたら機内販売ばかり頑張っているCAチームもいます。こればかりは、事前にお客さんが決められないので、運にまかせるしかありません。
最近は、機内食の評判が悪かったこともあり、大分改善されてきました。以前ほど失望感もなく普通に美味しく食べられるレベルになってきたような気がしますが、これはファーストクラスとビジネスクラスだけに言えることです。

<VA>
私が一番好きな機内食は、ヴァージン・アトランティックです。フリーダム・ミールと呼ばれる機内食は、何十という機内食をいつでも何回でも食べられるシステムです。VA以外の航空会社は、ファーストクラスであっても食事の時間は決められています。VAは、これがないのです。
例えば、東京ーロンドンの場合、他社線なら、成田を飛び立ち、暫くすると夕食が出てきます。そして、ロンドン到着直前に軽食というパターンです。VAの場合、アッパークラスであれば、成田にある専用のラウンジ(これがまた凄い!)で、様々な食事が体験できるのです。軽食だけでなく丼ものなどもあります。そして飛行機に乗り、安定運行になると、後はロンドン到着直前まで、いつでもなんでも何回でも食事が可能です。まずは軽くサンドウィッチを食べ、数時間後にステーキのコース、そして数時間後にうどん、着陸直前に和食という選択も可能です。ハンバーガーを5回食べてもいいのです。とにかく自由なんです。だからフリーダム・ミール。
ついつい食べ過ぎてしまうのですが、VA機内にはBARがあります。おおくのお客さんは食事とバーの行き来となります。バーは、機体が揺れてシートベルトサインがでない限りずっとオープンしています。バーテンダーはCAさんです。もはや飛行機は移動手段ではなく、空飛ぶレストラン&バーなのです。

他にも、素晴らしい「食」を提供してくれる航空会社は多数あります。スカンジナビア航空の品のある北欧料理、アシアナ航空のビビンバ、シンガポール航空の驚くべきコースメニュー、アリタリア航空(なくなりそうですが)の機内食とは思えないパスタのおいしさ.....

飛行機乗る前に、WEBサイトなどでちょっとだけ自分の乗る便の機内食をチェックしてみてください。きっと旅行に新しい楽しみが増えるはずです。

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国際線のアッパークラス、ファーストクラス、ビジネスクラス [airlines and lounge]

今回は、国際線航空機のアッパークラスについてお伝えしようと思います。

私は、年にかなりの回数航空機に乗るので、できるだけ良いクラスに乗るようにしています。ある時は正規料金、ある時はディスカウント、ある時はアップグレード...... さまざまな方法で、少しでも航空機内で楽にすごすようにしています。こうして何度も、アッパークラスに乗っているといくつか発見がありました。

<アッパークラスの数々>
ひとこと、アッパークラスとかビジネスクラスとかいっても、航空会社、機材、ルートによってサービスは様々です。これにはとまどいました。例えば、JALでも、ニューヨーク線とサンフランシスコ線では座席や食事が違うのです。これはJALだけでなく各航空会社でも同じことが言えます。おそらく、機材を定期的に入れ替えているため、古い機材と新しい機材が混在しているから起こるのでしょう。時には、同じANAの東京ーサンフランシスコでも、奇数日は最新の快適機材、偶数日は古い機材だったりします。

これに関しては、とにかく各航空会社のHPを熟読して、タイムテーブルを解読するしか方法がありません。こうすることにより、良い機材に乗ることができます。例えば、JALの東京ーLA便は、1日2便飛んでいます。1便は新しい機材、もう1便は古い機材です。12月までは、新しい機材のみネット接続が可能です。ロサンゼルス便に乗ると、やはり新しい機材からビジネスクラスは埋まっていきます。よっておおくの乗客は、私と同じようにどの便に乗るのか、細かくチェックしているようです。

<航空会社の違い>
航空会社ごとの差はどうでしょう。先にお伝えしたように、同じ航空会社でも機材によりばらつきがありますので、ここからは、最新の設備で比べます。

まず、日系航空会社。
JALは、ファーストクラスは、フルフラットになる快適シートです。旧式のシートとは比べものにならないほど素晴らしい構造でとてもゆったりとした時間を過ごせます。ただ、このファーストクラス、路線によっては存在しない(ビジネスクラスとエコノミークラスだけ)ので、必ず乗れるというわけではありません。ビジネスクラスは、シェルシートと呼ばれるプライベート感を維持できる座り心地の良い座席です。寝返りもうてるほど幅もあり、特に問題はありません。残念なのはフルフラットにならないことと、飛行機に対して平行に配置されているので、窓側からトイレに行くときは通路側の人に迷惑がかかることです。今後、この2点を改善すれば無敵でしょう。食事は、90年代のJALエコノミークラス程度です。おそらくコスト削減のため、食事は相当費用が抑えられています。期待してはいけません。

ANAは、どうでしょう。基本的にJALと同じです。ファーストクラスは素晴らしく、旧型とは比べものになりません。そしてビジネスクラスも、フルフラットにならないこと以外は完璧です。JALより勝っているのは食事です。ANAは、食事に力を入れているようで、東京発の和食は本当に美味です。私はANAに乗るときは、この食事がとても楽しみです。そして、「うどん」!ANAの生麺は、かなりおいしいです。2食目は、必ずうどんを食べるようにしています。ファーストクラスとビジネスクラスの食事における違いは、あまりありません。ファーストのほうが、食前にキャビアがでる。ワインのセレクションがおおい、間食にふかひれラーメンなどセレクションがおおい、くらいでしょうか。


では、日系ではない航空会社はどうでしょう。
私が一番感激したのはヴァージン・アトランティックです。写真からわかるように、シートは、斜めに配置されており、ほぼ個室のような感じです。隣の席とは壁で仕切られていて、とても快適ですし、通路への出入りも簡単で隣の人に迷惑をかけるようなこともありません。そして、テーブルがしっかりしているので、PCを置いたりしても安心です。そして、食事は、完全自由スタイルなのです。これは、乗客が好きなときに好きなミールを頼めるサービスなんです。例えば、東京を飛び立ち、1時間後に、まだお腹が減っていなかったら、軽食のサンドイッチなどを食べ、ロンドンに近づいたら、がっつりステーキを食べるとか、1フライトで5回食事するとか、軽食だけ2回頼むとか、自由自在です。これは、出発前や到着後の状況により、自分で選べるのでとても助かります。
さらにヴァージン・アトランティックの驚きのサービスがあります。それは指圧です。最近はどの航空会社のアッパークラスのシートにマッサージ機能がついていますが、たいした機能ではありません。ヴァージンは、なんと!ほんものの指圧師が乗っているのです。機内で、そろそろ寝ようかなあと思ったらCAにその旨を伝えます。すると、CAがベッドメイキングをしてくれるのです。その間、指圧専用シートに移動し、そこで指圧マッサージを受けます。マッサージが終わり自分の座席に戻ると、そこはフルフラットのベッドになっているというわけです。これはとても素晴らしいサービスです。

ヴァージンには、バーカウンターもあり、ここで長々と話をしている乗客もいます。飛行機の中は、どこかのホテルのような華やかさと快適さがあるのです。このサービスと比べるとJALもANAも大きく億遅れをとっていると言わざるを得ません。

もっと驚くアッパークラスがあると聞きました。それはエミレーツ航空。エミレーツはご存じの通り中東の豪華航空会社です。アッパークラスは、扉がついた完全個室なのです。いったいどんなシートなのか想像がつきませんが、乗ったことのある人に聞くと、かなり驚く仕組みだそうです。機内は、到着したとき体内時計がおかしくならないような照明システムもあるようです。

<機内以外のサービス>
JALとANAは、お帰りサービスというタクシー送迎サービスを行っています。日本到着便に限り、タクシーで自宅やオフィスに送ってくれるサービスです。マイレージサービス会員であることや往復チケットを購入するという制限がありますが、無料で、空港からタクシーを利用できるのはとても便利です。
ラウンジもどんどん充実しています。特に ANAの成田空港ラウンジは良くできています。出国の際は、一般客と違うルートで案内される(並ばなくて良い)サービスも素晴らしいです。

ヴァージンは、ロンドンのラウンジが凄いことになっています。私は、ここを利用したいので、空港に早く行くほどです。広くて快適なラウンジは、長い移動前の休憩場所です。このあたりはやはりヨーロッパの航空会社のほうが数年先にいっています。

ルフトハンザは、上級顧客のために、特別ラウンジを建設しました。このラウンジは1つのビルになっていて、客は、直接このビルに行くのです。そこで全てのチェックイン作業と出国業務を完了します。あとは、出発時間を待つだけ。出発直前には、メルセデスかカイエンで、飛行機に乗り付けてくれます。あの混雑したターミナルを通らずに飛行機に乗れるというわけです。このルフトハンザのサービスは現在ドイツで話題となっており、ステータスを取るために、ルフトハンザに乗る人が急増したそうです。

このように、実は各航空会社では、アッパークラスのサービスを充実させ顧客の囲い込みを行っています。この競争は年々激しくなっているようです。客観的に見ると、日系航空会社は、ヨーロッパの各社よりは悪く、アメリカの各社より優れていると思います。

今後のサービスがどうなっていくのか楽しみです。


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