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カプリ島 と 青の洞窟 1/2 [>italy]

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青の洞窟があることで有名なカプリ島。この島は古代ギリシャの時代から多くの人を魅了してきました。ローマ皇帝アウグストゥスは、「甘く美しい快適な地」と呼び、この島の所有に執着したそうです。今回は、このイタリアの有名リゾート地カプリ島について記します。

アクセス
★ローマから
日本人観光客の多くは、ローマに滞在し1日観光でカプリ島を訪れます。この弾丸ツアーの旅程は過酷です。朝早くバスに乗せられ3時間程度ひた走り、ナポリの港から高速船に乗せられます。そしてカプリ島に着くと、小さな船に乗り換え青の洞窟に向うのです。そしてカプリ島で昼食をとり1時間程度の観光後、来た道を引き返していきます。あっという間の移動なので、写真は撮るけれどどんな場所だったのか思い出すのもできないのではないでしょうか。
こんな日系旅行代理店が行っている強行ツアーは、本当の旅ではないような気がしてしまいます。勿論、時間がない弾丸ツアー客には"行った”という既成事実を作るためにこういうツアーも必要なのでしょう。

弾丸ツアー客でない方々の行き方です。
まずはナポリを目指します。日本からはナポリに直行便は飛んでいないのでヨーロッパの都市を経由してナポリに入ります。アリタリアは運行スケジュールが乱れることが多いので、ドイツやフランスを経由した方が予定通りにナポリまで到達できると思います。ローマやフィレンツェ、ミラノなどイタリアの各地からは高速鉄道でもアプローチできます。イタリアの高速鉄道はきちんと運行されていますし快適です。
ナポリまで来たら、ナポリをベースにする方はホテルにチェックインしてカプリ島に行く日を待ちます。カプリ島に宿泊する方はナポリのベヴェッロ港から船旅を楽しみカプリ島に到着します。カプリ島からホテルまではタクシーの利用をお勧めします。

★ナポリから
ナポリとカプリ島の間にはCAREMAR社、SNAV社、NLG社の3社が頻繁に船を運航しています。船には3種類あります。フェリー(Traghetti)で80分、高速艇(Nave Veloce)で50分、水中翼船(Aliscafi)で40分程です。3社が3種類の船を運航しているので、どれに乗れば良いのか不安になりますが、ナポリのベヴェッロ港に行けばチケットは簡単に買えますしどの船でもボラれることはないです。港では、CAPRIと書いてある窓口で時間を伝えれます。ここでは英語が通じますしカードも使えますが、チケットは販売機ではなく対面販売なので出発前にはかなりの行列ができますので、時間には余裕を持っておいてください。窓口では、「カプリ、テン、エーエム、トゥーピープル(カプリ島行き10時の便を2枚)」のように注文し現金で購入するのが良いと思います。チケットには行き先や時間などがわかりやすく記載されているので安心です。チケットを購入する人が居る限り出発は遅れますので、出発時間になって焦らなくても船には乗せてくれます。慌てたくない方や迷惑をかけたくない方は早めにチケットを購入することをお勧めします。

指定された船に乗ると、あとはカプリ島に着くまでのんびりと船の旅を楽しみます。晴れていればデッキに出て、景色を楽しむといいでしょう。出航後、船の後ろには美しいナポリの街が広がります。そして20分程経つと、向って左側にヴェスビィオ火山が見えてきます。そして地震と津波で削れた石灰岩の基地たったクリフが続きます。先端はソレントです。ソレントが見えてくると向って右手にはカプリ島が見えてきます。

カプリ島
島の外から来る船は、カプリ島の北にあるマリーナ・グランデに到着します。船を下りたら帰りの船が心配な方は、チケットを購入しておくと安心です。
カプリ島を訪れた人の目的地は大きく分けて3カ所です。ひとつは青の洞窟、残りは島にある2つの町(カプリ地区とアナカプリ地区)です。今回は青の洞窟を紹介し、カプリとアナカプリは次回紹介することにします。

青の洞窟
DSC00421.JPG日本人観光客が南イタリアに行ったら一番行きたい観光スポットなのではないでしょうか。連日沢山の日本人がこの洞窟めがけてやってきます。
ツアー客は、マリーナ・グランテ到着後、20人くらい乗れるボートに乗り海路で青の洞窟に向かいます。そして洞窟の側で4人乗りのボートに移され洞窟に入り中を一周します。5セット分、20人が洞窟を見終わるまで待ち、その後マリーナ・グランデに戻ります。
このツアーは個人客も利用可能です。マリーナ・グランデでGruppo Motoscafisti社、Laser Capri社の窓口に行き人数を伝えると、20人程度集まって出航となります。ただ、日本人だと他の日本人やローマから来た日本人ツアー客と一緒にされることがおおいので、船は日本人だらけになります。これ自体は構わないのですが、どうも扱いが雑で洞窟に入る際は通常4人なのに6人乗せられたり、洞窟に入っても1周したら出てきます。ここまで来たのに洞窟内には数分いるだけなのです。とりあえず青の洞窟に"行った"という既成事実を作るなら、この行程をお勧めします。何もしなくても簡単に洞窟までたどり着けますし、素晴らしい写真も撮ることが出来ます。

このサイトでは、折角カプリ島まで行ったのですから、もっと青の洞窟を楽しむ方法を記そうと思います。
1)海路 青の洞窟 90分程度
上記の行程と一緒です。マリーナ・グランデから中型ボートに乗ります。洞窟までのボート代、洞窟に入るボート代、入場料など込みで1人26ユーロ程度です。重要なのは、日本人観光客と一緒のボートを極力避けることです。ボートに乗るとき、日本人客が沢山乗っている場合は次のボートに乗ると告げます。だいたいこれで日本人ご一行様扱いを避けることができます。これだけであとは客の流れに乗れば大丈夫です。そして、洞窟の近くで洞窟に入るための小舟に乗り換えます。洞窟に入る際は一緒に乗る方にTIPを払おうと誘って下さい。TIPがあると金額分だけ洞窟内に長く居続けてくれます。ただ、夏などは沢山の観光客が洞窟に入るのを待つ状態になるので、それほど長く留まれません。それでも日本人6人の時のような酷い扱いは避けられ、美しい洞窟内を楽しめます。

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2)海路 青の洞窟とカプリ島一周 120分程度
基本1)と同じですが、さらにカプリ島を1周してくれます。カプリ島は美しい島なので時間があって天気が良ければ船で1周するのはとても良い思い出になるでしょう。青の洞窟に悪天候などで入れない場合、カプリ島一周ツアーになります。

3)陸路 バス
混雑時は、マリーナ・グランデからボートで青の洞窟まで行っても、洞窟に入るのにかなり待たされることがあります。2時間待ったという方もいます。洞窟はとても小さく、特に入り口はかなり小さいのです。20人乗りのボートで観光客を洞窟前に連れて行っても、実際の洞窟前がボトルネックとなるのです。
この待ち時間を避けるため陸路で洞窟の側に行くという方法があります。ボトルネックを避け、洞窟入り口のすぐ脇から中に入ってしまおうという方法です。
カプリ島のバスはとても小さくいつも満席です。ちょっと狭いのですが、陸路カプリの住宅地を抜けながら1時間ほどかけてバスの旅をするのも面白いです。バスで行く場合、港から青の洞窟への直行便は便数が少ないので、うまく行けない場合はまず港からアナカプリまでバスで向かい、そこから青の洞窟行きに乗り継ぐこともできます。
青の洞窟のバス停に着けば、あとは階段を降りると洞窟の直ぐ脇に着きます。そこから小船に乗ることになりますが、乗り場があり観光客が並んでいるので言葉ができなくても簡単に乗船できます。小舟代金は5ユーロくらいです。洞窟入場料は5ユーロくらいです。このコースだと、日本人の観光客は殆どいないのと海路で来る観光客よりも洞窟の近くからボートになるので、殆ど待たずに洞窟に入れます。ボートも基本4人の乗船なのでゆったりとしています。ここでもチップをはずめば長く洞窟に留まってくれます。海路の場合は、ボートの同乗客が待っているので、流れ作業のように扱われますが、自分で小舟を借りるので時間は気にせずゆっくりと洞窟を楽しめます。
帰りはバスを降りた場所まで戻り、バスを待ちます。バスは1時間に数本走っています。バス停側にはお土産物店やトイレなどがあるので、バスを待つ間、時間をつぶせます。

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陸路の場合、写真右の階段から降りて、小舟に乗り直ぐ左にある穴から洞窟に入ります


4)陸路 タクシー
DSC00410.JPG青の洞窟に行く一番お勧めのチョイスです。
マリーナ・グランテ到着後、近くにいるタクシーの運転手に声をかけて下さい。日本車の屋根を取り払い、オープンにしている車です。
そして、青の洞窟に陸路で行きたいと告げます。このとき往復であることと金額を確認して下さい。交渉にも寄りますが、青の洞窟の往復だけだと100ユーロ〜150ユーロが相場です。ちょっと高いと思うかも知れませんが、快適さ、自由さ、便利さを考えるとむしろ安いくらいです。4人で乗れば、ひとり25ユーロ程度です。
タクシーに乗ると、車は一気に山を登り出します。狭い道をすり抜けよくしゃべるドライバーさんは島の名所を案内してくれます。そしてアナカプリを抜け山道へ。30分もすると青の洞窟の近くまでたどり着きます。
車を降りるとドライバーさんは小舟乗り場まで着いてきて船に乗せてくれます。イタリア語で船の船頭に話しかけ、いろいろと注文をしてくれたりします。ドライバーさんにもよりますが、皆さん地元の友達のようで、いろいろと気を利かせたことをしてくれます。例えば、海路で来た観光客を抜き去り直ぐに洞窟に入れてくれたり、洞窟内で歌を歌ってくれたり、長くいてくれたりします。
すいていれば、小舟には自分たちと船頭さんだけで入れます。その場で出会った見知らぬ観光客と一緒にならなくて済みます。このあたり、イタリアなのでかなり適当です。もし自分たちだけで乗りたい場合は、その旨を船頭さんに伝えチップを払うといいでしょう。洞窟の中に長くいたい場合も同じです。
私は、洞窟入場料の他に船頭さんに20ユーロのチップを渡したら30分以上洞窟の中にいることができました。同じルートできたアメリカ人家族は洞窟の中で10分ほど泳いでいました。

洞窟を出たら、船着き場にドライバーさんが待っていてくれました。タクシーに戻るとすぐに来た道を引き返します。この後は、アナカプリで降りても良いですし、島に到着したマリーナ・グランテまで戻っても良いでしょう。追加で料金を払うと島を一周するツアーに連れて行ってくれます。観光客がなかなか行かないような風光明媚な場所へ案内してくれます。

青の洞窟は、日本人観光客から人気がありいついっても日本語が聞こえます。それだけ素晴らしい場所なのですが、言葉が出来ないことと物静かな方がおおいせいで、扱いが雑になりがちです。イタリア人はそもそもおおらかで適当です。黙って日本人ツアーに参加すると、行ったという写真は残りますが、青の洞窟の良い思い出は残りにくいと思います。せっかく日本から遠いカプリ島まで行くのですから是非ちょっと贅沢をして陸路タクシーの旅をお勧めします。

今回は、青の洞窟を中心に記しました。次回は豪華なカプリ島を記します。
お楽しみに。
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コメント 12

YAP

青の洞窟は一度行ってみたいものです。
このカプリ島が有名ですが、世界各地、同じような洞窟はいくつかあるみたいですね。
by YAP (2014-01-13 17:44) 

Traveler

YAPさん、こんにちは。
青の洞窟の本家はここカプリ島です。
あまりに美しい光景は一生の思い出になることでしょう。
私も写真を撮ったのですが、やはり自分の目で見た感動にはかなわないので掲載を見送りました。是非ご自身で体験して欲しいです。
by Traveler (2014-01-13 22:00) 

One-for-you

こういう旅が一番ですね
最後に団体、弾丸ツアーをしたのは
20年以上前なような記憶…です^_^
by One-for-you (2014-01-15 23:12) 

Traveler

弾丸ツアーも短期間で沢山のポイントを回ることができるという意味では良いのですが、実際にその地で何を経験し何を思ったのかという意味では得るものが少ないです。
経済成長期の遺産となり、現代ではもっと成熟した観光をすべきだと感じます。
by Traveler (2014-01-18 16:05) 

iruka

ツアーで旅行したことがあります。
歴史遺産に圧倒され
興奮しました。
言葉がしゃべれない 地理感覚がない
旅行なれしたら、個人旅行で楽しめるかなって
思います。^^
by iruka (2014-01-18 20:15) 

DON

青の洞窟 いいですね~
以前 パスタか何かのCMで 初めて知って以来
1番行きたいのは 青の洞窟です(^^ゞ
by DON (2014-01-19 15:03) 

kuwachan

ツアーでしたがカプリ島に1泊するものだったので
ゆっくり楽しめた方だと思います。
もちろん青の洞窟にも行きました!
あの感動は忘れられませんね。思わず声がでました(笑)
by kuwachan (2014-01-24 12:38) 

まる

 こんにちは。
nice!を、ありがとうございました。
海外に興味があるものの、なかなか行けずにいます。
文章を拝見して、さらに行ってみたくなりました。
by まる (2014-01-27 17:41) 

Traveler

irukaさん、こんにちは。
旅慣れするには、まず行動です。
自分の力で海外旅行をすると、自信がつきます。
まずはニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、パリ辺りから始めるのが簡単です。
by Traveler (2014-03-04 08:29) 

Traveler

DONさん、こんにちは。
ブログやテレビで青の洞窟を紹介していますが、行って見るととても美しいです。テレビやPCの画面では伝わらない素晴らしい場所です。是非行ってみてください。
by Traveler (2014-03-04 08:30) 

Traveler

kuwachanさん、こんにちは。
次回は是非数日間カプリに滞在してみてください。
素晴らしい出会いと発見がありますよ。
by Traveler (2014-03-04 08:31) 

Traveler

まるさん、こんにちは。
興味があったら是非行動を!
年を重ねると、どんどん海外旅行が遠のいてしまいます。
by Traveler (2014-03-04 08:32) 

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