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あぁ、ハワイ 3/3 [>hawaii]


さあ、ハワイ旅行最後のブログとなりました。
もの凄い数のアクセス数で驚きました。今までのちょっと高級な旅行ガイドよりもこちらのほうが受けているのがちょっと複雑です(笑)。

では、ハワイ旅行最後の日をお伝えします。

朝は、とても気持ちよく快晴でした。この日はワイキキの街を脱出し、自然を堪能する日です。計8人が集まってレンタカー2台にわかれオアフ島を1周する予定です。

私は、ハーツ・レンタカーのゴールドメンバーなので、前日にオフィスに出向き手続きをしておきました。ゴールド・メンバーの最大のメリットは、レンタカー・オフィスの手続きをするための列に並ばなくていいのです。しかし、ハワイでは空港ほど列がなく、すんなりと車を借りることができました。メリットの2つめは、車のグレードをアップしてくれることです。今回は、かなり大きな4WDを借りることができました。

時計回りでドライブをしようと思っていたのですが、ノースショアで道路工事が行われていて、道路が開通するのが午後3時以降だという情報をレンタカーオフィスで入手したので、急遽反時計回りとしました。私ともうひとりのドライバーは地図で走る予定の道路を確認し、合流ポイントを決めました。困ったときは携帯で連絡を取り合うことにしました。私は世界で使える携帯を所有しているのでこういうとき便利です。

いよいよ、出発です。私の運転する車は2号車です。2台の車は、まず東へ。ハナウマ湾を過ぎ潮吹き穴までのドライブです。ダイアモンドヘッドを過ぎるとあたりは大自然。景色はとても綺麗でした。あまりに綺麗なので、潮吹き穴を通り過ぎ、マカプウというところまで行き過ぎました。ここで1号車から電話がかかってきました。停車ポイントを通過しているのではないかという内容でした。さっそくUターンして潮吹き穴へ。ここは期待したほどの景色ではありませんでした。近くにココ・クレーターという山があったので、クレーターを覗こうと思ったのですが、クレーター内には入れませんでした。

次のポイントは、島の東海岸を北上したところにあるクアロア牧場です。ここまでは車で1時間くらいかかりました。山ありうみああり、小さな集落ありで、ハワイの田舎の景色を楽しめました。今度くるなら、このようなハワイらしい場所に宿をとりたいです。クアロア牧場は、牧場も営んでいるのでしょうが、観光牧場で沢山の観光客が団体で来ていました。我々は、「ジュラシック・パーク」や「パール・ハーバー」などが撮影された場所だということでかなり期待してきたのですが、実際は典型的な団体旅行客向けのたいしたことのない施設でした。食事をするところもありましたが、どうみても美味しいはずがなく、我々はここでの長居は無用だと判断しました。
といっても映画で見た景色は素晴らしく私は結構感動しました。この景色だけ見せてくれるならいいのですが、ツアーには、乗馬とか食事だとかがパックになっていました。これはとても残念な設定です。

牧場の側にあったビーチで遊んで、次のポイントに向かいます。タートルベイ・リゾート手前の「エビや」。それが何か、そして地図上のどこにあるのかわからない目的地だったので、2台の車は並んでゆっくりと走行を始めました。このあたりの景色は海よりも山並みが見事でした。どうやってできたのかわからないですが切り立った山の襞が海岸に迫ってきています。本当に美しく、きっとこのあたりに住んだら素晴らしい人生を遅れるのではないか、そんな話をしながらの楽しいドライブとなりました。

しばらくすると、前を走る1号車から合図が。道ばたにはキャンピングカーが2台止まっています。これが「エビや」だそうです。
車を降りると、キャンピングカーの周りにはキャンプ用の机と椅子がいくつも置かれていて地元の人々がエビを食べています。メニューを見ると、ここではエビしか売っていないようです。でも味は3種類あり、ガーリック味、バター味、タバスコ味です。車エビくらいの大きさのエビをボイルして味付けしているようでした。皆が好きな味を注文しました。私はガーリック味とバター味のハーフ&ハーフ。これにはご飯が付いてきました。
値段は9ドルくらいだったと思います。食べてみると、これが驚くほど美味しく、皆感動!このエビがハワイ旅行で一番美味しかったのでした。

エビを食べ、満足した一行は、ノースショアにあるタートル・ベイ・リゾートへ。この辺りに来るとそれまで凪いでいた海は、それまでが嘘のように荒れています。北風に乗ってやってくる波は恐ろしく大きく力を感じました。タートル・ベイ・リゾートは、オアフでも高級で大きなホテルでした。我々は、この先の道路がオープンする15時まで、このホテルのラウンジで時間を潰すことにしました。ホテルにはいると、あいているのはプルサイド・バーだけでした。さっそく行ってみると、広いプールの脇に映画「カクテル」に出てきたようなオープン・エアのバーがありました。プールには日本人は誰もいませんでした。たぶんアメリカ本土からやってきた人々が長期滞在しているようです。私たちは、バーでノンアルコールを飲んでのんびりしました。それにしてもかっこいい人と美人しかいないのは驚かされました。同じ島なのに、彼らはホノルルの日本人団体客を避け、正しいリゾート地を選択していたのです。

15時が近づいてきたので、タートル・ベイ・リゾートを出発しました。本当ならここにずっといたかったです。今度プライベートでオアフ島に来ることがあればここに来ようと思いました。

タートル・ベイ・リゾートから車で10分くらい西に向かうと、そこはノース・ショアです。自転車に乗った若者がサーフボードを抱えて走っています。ビーチを見ると、巨大な波に向かってサーファーが泳いでいるのが見えました。テレビや映画で見たことはあったのですが、実際目の前で行われている行為は、怖いくらい雄大でした。湘南あたりを車で走ると数十センチの波に群がる日本人を見かけますが、湘南とノース・ショアでは、別のスポーツです。ノース・ショアのサーファーに心から敬意を表し、ハレイワへ。

ハレイワは、昔からの懐かしいハワイの町並みが残っています。ここで、若者の旅行者はロコTシャツを買い求め、おばさん旅行者は、色の付いたかき氷を食べます。私の目的はただひとつ。大好きなハンバーガー店、クア・アイナの本店訪問です。一緒に行った仲間は「?」という感じでしたが、東京でよく通っている大好きな店の原点がここにあると思うととても嬉しかったです。しかし、入ってみると東京と同じすぎてそれほど感動はありませんでした。メニューも一緒でした。

ハレイワの街を歩いていたらかなり時間が経っていました。夕食は皆ですることになっていたので、我々はハレイワを後にしました。ここからは高速を使ってホテルに戻ります。夕焼けを見ながら走っていくと東の山に見事な虹が見えました。この虹はかなり長い間見えていました。これこそがハワイの醍醐味だなあと皆で話しました。

ホテルに戻り、皆で夕食へ。最後の食事は日本食でしたが、素晴らしい1日を過ごしたのであえて思い出しません。予想通り酷いのでした。

今回の初パック旅行&初ハワイを終えて、感じたのは、日本人観光客の心の貧しさです。経済大国といっても心はRichではない方が非常におおいのです。良く日本のマスコミで中国人のマナーの悪さが報道されていますが、日本人も大して変わらない価値観なのではないでしょうか。こういう価値観で海外に出てしまうと、それなりのサービスしか受けられないのです。
きちんとした価値観を持った心の豊かな人々はハワイになど行かないのでしょう。

逆に、ハワイの自然の素晴らしさはここでは表現できないほど素晴らしいものでした。部屋から見たダイアモンド・ヘッドの夜明け、ドライブで見た山々、ノース・ショアの巨大な波、夕方見た大きな虹、どれも心に刻まれた美しい景色です。この景色はもう一度見たいです。

次回は、オアフではなく、開発されていない島に個人で行ってみようと思います。おそらく、そこには素晴らしい「ハワイ旅行」があるのではないでしょうか。


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あぁ、ハワイ 2/3 [>hawaii]

朝起きると、部屋からは雄大なダイヤモンド・ヘッドが見えました。窓が額縁のようであまりの美しさにみとれてしまいました。
私の滞在したのは、マリオット・リゾートという団体客が泊まるホテルでした。本当ならば、初ハワイということで、ハレクラニかカハラに泊まりたかったのですが、ホテル指定なので仕方がありません。でもベッドは素晴らしいし、部屋からの眺めはパーフェクトで、結構満足でした。

朝食が付いているので、早速着替えて指定のレストランへ。すると、なにやら長蛇の列が!
この列はショーか?、あるいは朝市か?などと考えながら列の脇を素通りすると、何故か私の向かう方向にその列は伸びていきます。あれっ?も、もしかして.... そう、この長い長い列は、朝食を食べるための列だったのです。いきなり嫌な気分になりました。団体客がどっと押し寄せ朝食を採るのに30分待ちだそうです。

私は、昨日の罰ゲームのような酷い酷い仕打ちを思い出してしまいました。きっと、ここに並んでも良いことはない。そして、見切りを付け、ホノルルの海岸沿いを歩きながらハレクラニを目指しました。ハレクラニの朝食は素晴らしいとハワイ通から聞いていたからです。ハレクラニまでは歩くと20分くらいでしょうか。とても心地よい風が吹いていて、海岸沿いの散歩はとても清々しかったです。

ハレクラニに着くと、レストランがいくつかあるようでした。私は新聞を購入し、プールサイドのカフェに席を取りました。素晴らしいサービスで案内された席からは、プールだけではなく広い広い海が見えました。レストランはそれほど客がおおくなく、とても静かでした。聞こえるのは波の音くらいです。食事もとても美味しかったです。私はここに数時間も滞在してしまいました。これこそが私のイメージしていたハワイです。サービスは付かず離れずの適度な距離があり、まわりのお客さんも品が良かったです。新聞を読み終わったので、十分なチップを置きホテルを後にしました。

この日は、集合が夕方の4時だったので、それまでは自由時間です。私はこの数ヶ月バッグがほしかったので、街をあるきながらいくつかの店を覗いてみました。ホノルルにはほとんどのブランドが出店しています。もし気に入った商品があったら購入しようと思っていました。まず入ったのはカルティエ。ここはとても広いショップで、店員もきちんと教育されていました。私は母親に財布を購入しました。そして、次に入ったのはボッテガ・ベネタ。ここも品の良い店員が対応してくださり、しかも欲しい形のバッグがありました。残念ながら欲しい色が欠品していましたが、2日あれば店に入荷してくれると丁寧に応えてくれました。私は、帰国してしまうので、結局このバッグは東京で購入することにしました。

なんだ、ハワイも良いところだなあ。と今までの辛いことはすっかり忘れ、楽しいショッピングとなりました、が、やはり、そこは恐ろしいハワイでした。

続いて入ったのはイヴ・サン・ローラン。この店には日本人の女性店員さんがいました。私が店に入ると、凄い勢いで張り付いてきます。「何をお探しでしょうか?」私は、まあまあデザインの良いバッグを発見しました。私服に似合いそうなトート・バッグです。それを手に取ると、トートの全体に大きく「YSL」のロゴマークが刺繍してありました。んー、私は服やバッグを買うとき、ロゴがついている商品は欲しくありません。それよりも素材やデザインの良いものを持ちたいのです。そこで、私は店員さんに尋ねました。「あのー、このロゴがないトートは、ありますか?」すると店員さんは大声で怒鳴りました。「あんた、何いってんの? ロゴがないのがほしかったら、そこいらのコンビニでビニールバッグを買えばいいのよ!」「・・・」「これはマークがあるから高いの、もし恥ずかしいなら、これ買って裏返しにすればいいんじゃないの!」あー、で、でたー。勘違い店員!私は唖然として、スタコラ店を出て行きました。それでもそのおばさん店員は何か絶叫しています。はやりハワイは恐ろしいところです。このような教育されていない店員がウロウロしているのでした。その後入ったいくつかの店も同じような勘違い店員がいるのを発見しました。これは、まず雇う店側にも問題がありますが、ロゴマークだけで商品を購入してしまう貧しい心を持った日本人客にも問題があるのでしょう。私は、すっかり嫌な気分になり、ホテルに戻りました。

ホテルのカフェでコーヒーを飲んでいると、皆と合流する4時になりました。この日は、皆でサンセットクルーズに乗る予定でした。私は、きっと30人貸し切りの小型ボートで落ち着いて食事をすることができるのだと思いこんでいました。ホテルには大きなバスが横付けされ、そのバスには我々以外の団体客も乗り込んでいきます。これはどういうことなんだろう?とドキドキしていると、到着した埠頭には数百人乗りの船が停泊していました。ははー、これも団体旅行とセットなんだ。
もう引き返すことはできません。強制的に船に乗せられると、そこには長いテーブルが川の字に配置されていました。我々が着席すると、C級コメディアンのような人々が安全の説明を始めました。さむーい芝居をみせられましたが、意外と農協の団体客は喜んだりしています。
船が出航すると、まずはディナータイム。食べ放題です。いやーな予感がしました。予想通りその食事はとても口にできるような味ではなく、食べ放題といわれても食べられないものばかりでした。仕方なく席に座っていると、フラダンスショーが始まりました。このフラダンス。かわいいお姉さんがバイトでやっているのでしょうが、実はハワイの民族踊りではないんです。このようなショーは、ハワイを観光地として売り出すために、近年作られたものなんです。勿論音楽も同じで、ロサンゼルスのスタジオミュージシャンが考え出したのがハワイアン・ミュージックです。本物のフラは音楽はなく服も着ています。この作られたショーを見ていると、さらにげんなりとしてきました。
暫くすると、ダンシング・タイムです。おじさん、おばさん総出演の盆踊り状態のわけのわからない踊りが始まると、それを写真に収め、1枚15ドルで販売を始めました。ここまで商魂たくましいと、笑ってしまいます。
そんな変な時間が過ぎていくと、外はサンセットタイムです。太平洋に沈む太陽は、とても美しく、本当に感動しました。
船は日が暮れると埠頭に戻り、そこからホテルにバスで戻りました。

私は、お腹が空いて仕方がなかったので、近所で軽食をとりました。あのサンセット・クルーズも日本人観光客をかもにするツールでした。

2日目が終了して分かってきたことがあります。ハワイの自然はとても素晴らしいということ。そして、観光として作られたフラダンスや人口ビーチなどは、たいしたことがないこと。最後に日本人団体客向けの店やショーなどには足を近づけてはいけないことです。

よって、最終日の3日目は、レンタカーを借りホノルルの街を離れ、大自然を満喫することにしました。ラスト1日くらいは、「良いハワイ」を満喫したい!

さて、最終日はどうなるのでしょうか。次回をお楽しみに!


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あぁ、ハワイ 1/3 [>hawaii]

このブログでは、贅沢な旅行に焦点をあて、皆さんに素晴らしいホテルやレストランを紹介してきました。
今回は、今までのブログとは異なるテーマとは魔逆の旅行記をお伝えします。

私は、人生で初めてハワイに行くことになりました。そしてこの旅行は人生で初めてのパック旅行だったのです。この2つの「初」旅行。さて、どうなることやら.....

旅行の目的は、友人達との旅行です。といっても仕事関係者が30人も集まってしまいました。仲が良いのはよいことなのですが、かなりの大人数です。こうなると家族連れも混じり幹事となった人はパック旅行にすることにしたようです。

私は、パック旅行をしたことながいのですが、一応日本人魂があるので、波風たてることなくおとなしく従った次第です。

<飛行機>
出発当日は、パック旅行らしく夜8時に空港集合でした。
このときまでチケットは渡されていません。空港で参加者にチケットが配られるそうです。これはきっと前もって渡すとチケットを持ってくるのを忘れる人が出ることを恐れているのでしょう。なかなか賢い考え方です。

飛行機は当然エコノミー。おそらく5、6年ぶりのエコノミーです。実は今回の旅行で心配だったのはこのエコノミーに8時間乗ることでした。人間は怠惰な生き物で、普段アッパークラスを利用していると、急にエコノミーが怖くなるんですね。まあ、そんな贅沢は言ってはいけません。今回は大切な仲間との楽しい旅行なのですから。自分だけ「アッパークラスに乗ります。」などとは口が裂けても言えません。今回はとにかくじっと絶えよう、そう決意して飛行機に乗り込むことにしました。

飛行機が飛び立つまでの2時間、特にすることもなく途方に暮れました。航空会社上級会員には、エコノミー搭乗であってもラウンジを使える権利があります。私はいつも通りラウンジでのんびりしたかったのですが、同伴は1名まで。さすがに29人同伴はできません。といってひとりでラウンジに行くなんてそんな身勝手な行動ができるはずもなく、おとなしくファーストフード店でコーヒーを飲んで時間を潰しました。

いよいよ搭乗です。席は、やっぱり小さい!そして狭い!
でもここはぐっと我慢です。皆から「狭いでしょ?」などと冷やかされながら、飛行機は離陸しました。機内は満席です。身動きはとれません。でも、1時間もすると、体を斜めにすれば多少楽なことがわかりました。これでなんとか乗り切れそうです。

しばらくすると夕食のサービスが始まりました。な、なんだ、これは! まるで幼稚園のミールのようなかわいい料理が出てきました。これ、どう考えてもコスト200円くらいでしょ。別に期待していた訳じゃないけど、ひどいなあ。ということでほとんど手を付けず就寝です。

狭い席でもなんとか眠れました。起きるとあと数時間というところまで来ていました。腰が痛いですが、あとは本を読んで時間を潰しました。

<到着>
飛行機を降りると、ホノルルは朝でした。空は快晴。さすがハワイです。気持ちが良いです。辛かった機内のことも忘れ、ワクワクしてきました。イミグレーションを通ると、荷物をピックアップします。そして、ホテルに向かうのです。えっ、違うの?あれっ?
我々は何故か列を作らされました。なんだ?なんだ?

すると列の前から声が聞こえてきました。「ハイ・チーズ!」「ハイ・チーズ!」
んー?団体客は整列させられビニールでできたレイを首からかけ集合写真を撮るのです。はぁ?なんだ、これは?この光景は衝撃的でした。しかも参加者は嬉しそうに満面の笑みを浮かべているのです。まるで農協の団体旅行だな、これは。
でも、従うしかありません。こんなことで皆を不快にさせてはいけません。私が我慢すればいいのです。加齢臭のするレイを首にかけられひきつった笑みを浮かべると「ハイ・チーズ!」

はー、参った参った。でも、これでホテルに行ってシャワーに入れる。よかったよかった。あとはハワイの楽しい時間を過ごせるんだ。

移動はバスでした。バスはホテルに向かってどんどん進みます。はやくシャワーを浴びたい。もう少しだ。あれっ、ホテルの手前で停車か?バスはホテルの1キロくらい手前で停車してしまいました。バスには知らない顔もいたので、きっと各ホテルに停車して、宿泊客を順に降ろしていくのでしょう。我々の泊まるホテルはワイキキビーチの奥なので、いくつかホテルに停車しなければならないのです。そうに違いありません。

すると、ツアーガイドのようなおばさんが、「皆さん、ここで降りてください」と促します。もしかしたら、ここからバスを乗り換えるのかな?

バスを降りると、そこはデューティー・フリー・ショップの裏側でした。団体客はここで降ろされます。「何だ、何だ?」ガイドのおばさんは、ここでツアーに関する講義があることを告げました。「何だ?何だ?」講義とはなんなんだ!

講義までは、1時間ほどあるので、遠くに行かないよう注意されました。ホテルに行けないんだー!シャワー浴びたいよー!心の中では悲鳴を上げていましたが、仲間がいるので、我慢我慢。仕方なくデューティー・フリー・ショップのなかをブラブラしました。ここにはほしいものはひとつもありません。すべてしょうもない商品しかないんです。しかし、観光客は狂ったように買い物をしています。「おいおい、そんなもの日本でも売ってるよ。しかも日本のほうが安いよ」これも心の中のつぶやきです。1時間、じっと待っていると、ようやくビルの1室で講義が始まりました。

講義の内容は、よく覚えていませんが、スライドを見ながらオプション・ツアーの説明をしていたようです。今回は近畿日本ツーリストが運営していました。そろそろ私には限界が迫ってきていました。なんなんだ、この仕打ちは!これは拷問です。ハワイに着いてからホテルに行けず、デューティー・フリー・ショップを歩かされ、わけのわからない講義を聴かされます。「チップは1ドル、朝、枕においてください」とか「外には下着姿で出ないでください」とか、幼稚園児に向かって話すように先生は指導を始めました。ひ、ひどすぎる!これはいったいどういういじめなんだ!
頼むから解放してくれ!お金ならいくらでも払うから、ここから出してくれ!映画「それでもボクはやってない」の主人公の辛さが実感できました。でも、ここで騒ぐと仲間に迷惑がかかってしまう。とにかくこの講義だけは我慢して絶えよう。

30分くらいの講義が3時間くらいに感じました。部屋から出されると、一目散に外に出ました。この後は、皆で食事をすることになりました。街にある「チーズケーキ・ファクトリー」に入り、わかりやすいアメリカ料理を食べました。あー、美味しい。

食後、バスに乗りいよいよホテルです。散々辛い目に遭わされましたが、食事もしてハワイの気持ちよい風にすっかり気分も落ち着いたのです。

バスに乗ると、ホテルには直行せず、遠回りをしながら市内を観光するということがわかりました。まあ、観光も悪くないか、などと気軽に考えていましたが、そんなに甘くないのが団体旅行です。

バスは、予定したルートではなく、80才のドライバーの気の向くまま爆走を始めました。渡されたルートなんかお構いなしに、ドライバーがアナウンスした観光地に向かうのです。しかも運転が危ない危ない。走り始めて10分くらいで仲間の一人が真っ青になってきました。車酔いです。エコノミーに8時間乗った後、これほど引きずり回されたあげく、暴走車でのドライブです。さすがに吐きそうになった彼は、車を止めさせ、道でダウンしてしまいました。運転手を説得し、彼はタクシーに乗りホテルに向かいました。このときの運転手は、客を降ろしたがりませんでしたが、理由がわかりませんでした。
車は、「この木なんの木、気になる木」前で停車しました。大きな木です。おじいちゃん運転手は10分で戻ってこいと厳しいお言葉。バスを降りて走って木の下まで行き、写真を数枚取ると、既に10分経過していました。皆で走ってバスに戻ると、運転手は不快な顔をしていました。もうすこし時間をくれてもいいのになあ、と思いつつ、いろいろと案内してくれるのかと思い我慢しました。
バスは、そのあとパール・ハーバーに向かいました。私は戦争を十分理解しているつもりですし、今回は日本の汚点、真珠湾なんか見るつもりがありませんでした。自分の先祖達が犯した過ちを観光気分で見に行くという行動自体に嫌悪感を抱きました。行きたくないのですが仕方がありません。バスはパール・ハーバーに到着です。来てしまったからにはしっかりと現実を直視しよう、そう気持ちを切り替えバスを降りようとすると、運転手は20分で帰ってこいと言い出しました。結局、トイレに行っただけで、真珠湾がなんだったのかすらわからずバスに戻りました。

そろそろ、限界です。イライラしてきました。この市内観光はなんなんだ!どういう意味があるんだ?
でもバスはホテルの方向に向かいだしたので、もう少し我慢すればいいのかな、と思いました。するとバスは変なビルの前に止まりました。そこはおみやげ物屋でした。私はバスに乗って待っていると主張しましたが、バスを移動させるから全員降りて欲しいと運転手が言い出しました。仕方がなくバスを降りると、強制的に店内に入るしかありません。入ると、見事にどうしようもないおみやげが陳列されていました。よくここまでどうてもいい商品を作れたなあと感心するくらいひどい店です。売っているアロハはフィリピン製、15ドル。毒の色をしたジュースやシールなど、買っても後で後悔するに違いないダメ・グッズの山です。それでも日本人団体客は嬉しそうにペラペラのアロハを10枚単位で購入しています。「おいおい、そんなの買ってるから日本人は馬鹿にされるんだよ。買っていっても孫は着ないでゴミ箱に捨てるよ」と心の中でつぶやきましたが、余計なお世話なので、とっとと店外へ。バスを発見し、乗り込もうとすると、おじいちゃん運転手はいきなり激怒しました。「絶対乗せない、店に戻れ!」
????何が起こったのか理解できませんでした。よく見てみると、バスから降りたお客はカウントされます。その人数によって運転手はチップをもらっているようです。なるほど、こういう図式でしたか。日本人の馬鹿な観光客は、こうやってハワイの観光業界を支えているわけです。
私はすっかり気分が萎え、タクシーを拾ってホテルに向かうことにしました。すると、運転手が強制的にバスに乗せます。気力のない私は死刑囚のように処刑台の椅子に着席しました。

バスは、その後いくつかの観光地をそれぞれ10分程停車し、いくつかのおみやげ屋さんに数十分停車、日も暮れた頃ホテルに到着しました。

この1日、私は何をしていたのでしょう?安いですが旅行代金を払い、初めてのハワイを楽しみにしてきました。楽しいハワイのためにエコノミー席も我慢しました。それなのに、この拷問のような町内引きずりの刑は酷すぎます。よく日本人はこんな仕打ちに耐えていますね。私には理解できませんでした。

ホテルは、部屋からダイヤモンド・ヘッドが見え、とても綺麗でした。私は、10時なのにもかかわらず、部屋で爆睡してしまいました。
明日からは、楽しいハワイ生活だ!

しかし、この旅行はそんなに甘くはなかったのです......

つづく


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