ラスベガス 最新情報 Summer 2009 [>las vegas]
今回は、ラスベガスについてご紹介します。ラスベガスは皆さんご存じの通りアメリカ西部にあるカジノの街です。
まずは簡単な歴史から始めましょう。
この街は、広大な砂漠の中にある小さな小さな街でした。ほとんど人が住んでいなかったのですが、1840年代に起こったゴールドラッシュでアメリカ西海岸を目指す人の中継地点となります。西海岸で金がたくさん採れるという噂はアメリカ中に広がり、おおくの貧困層が東から西に移動を始めたのです。でも当時は、簡易宿しかなかったそうです。
ゴールドラッシュの時代はすぐに去り、再び静かな街に戻った頃、アメリカは大恐慌に見舞われます。ネバダ州は税収を得るためカジノを合法化、そして不況対策としてラスベガス近郊に巨大なダムの建築が始まりました。
1946年、ベンジャミン・シーガルという人物がフラミンゴ・ホテルを建築し、合法化されたカジノの運営を始めました。このホテルの電力はフーバーダムから供給されました。ベンジャミン・シーガル、別名バグジーについてここでは触れませんが、彼はドラマのような人生を歩みました(詳しくは映画「バグジー」をご覧ください)。
フラミンゴ・ホテルが起爆剤となり、その後カジノ・ホテルが乱立します。しかし当時はマフィアがラスベガスを牛耳っており、とても治安が悪く、町も汚職で一般の観光客はあまり近寄りませんでした。
1960年代に入ると、取り締まりが強化され、マフィアはカジノホテルの経営権を手放します。そして1990年代には大型資本が入り、ラスベガスは健全化を果たすのでした。マフィアがいなくなったとたん、町には投機ブームが起き、一気にラスベガスは巨大化していきます。
ストリップ大通り全景。左がストラスフィア、右がマンダレイ・ベイ。
ラスベガスは、その後3回の大変革時期を経験しました。
1)1990年代のリニューアル期は、サーカス・サーカスやエクスカリバーなどファミリーで楽しめるホテルが登場しました。このホテルの出現で、客層は大きく変わりギャンブル目当ての客だけではなくファミリーで遊べる観光地に大変革が起こったのです。
2)2000年前後、新しいタイプのホテルが出現します。豪華なベラージオ、ベネチアンが登場しました。ベラージオは、トレジャー・アイランドなどのファミリー向けテーマホテルを手がけたスティーブ・ウィン氏が、300億円以上を投資して作ったホテルで、それまでのファミリー向けなテーマではなく、イタリアのコモ湖をイメージした豪華なホテルとなりました。ベネチアンは、サンズを経営していた会社が1999年にサンズを大爆破させ、その後作り上げた巨大な高級ホテルです。このホテルのテーマはベネチア。敷地内には長いゴンドラが通る運河が設置されています。この2つのホテルは全室スイートとなっていて、ラスベガスのイメージを一気に高級に押し上げました。
3)そして第3の波が現在押し寄せています。それは、さらなるラクジュアリーがテーマです。ここからは、オープンしたばかり、あるいはこれからオープンする話題のスポットを詳しく紹介していきます。
パラッツォ PALAZZO
http://www.palazzolasvegas.com/
2008年1月にオープンしたカジノホテルです。このホテル、実はベネチアンの新館という位置づけです。ベネチアンと同じサンズが経営しているのです。デザインは隣のベネチアンと調和するように作られました。しかし、ベネチアン自体が巨大でホテル内をすべて歩くのに半日はかかるほどですので、新館といっても別のカジノホテルとして考えた方がいいでしょう。パラッツォだけで3000室のの規模を誇り、広大なカジノ、ショッピング・モールが付随しています。名物は入り口にある直径18mのドームと2階部分に達する噴水です。
パラッツォのショッピング・ゾーンは、人気ブランド店が入りいつも賑わっています。部屋もスイートですし、ベネチアンへのアクセスも簡単なので、すでに人気ホテルとなりつつあります。今年は隣にコンドミニアム・タワーがオープンしました。セント・レジスが運営をする高級レジデンシャル・マンションです。このビルにはバーニーズ・ニューヨークが出店しました。
エンコア Encore
http://www.encorelasvegas.com/
ラスベガスを変えた男、スティーブ・ウィンが作ったウィン・ラスベガスは、巨大すぎてオープン当初は不評でしたが、現在はだいぶ落ち着きラスベガスでも人気のホテルに成長しました。そのウィンの隣にオープンしたのがアンコールです。このホテルもウィンの新館という位置づけです。よって、デザインはウィン・ラスベガスとほぼ同じです。このホテルにはショーがありません。カジノも巨大ではありません。どちらかというと、ラスベガスで遊び倒してやろうといったお客さんよりも、のんびり過ごしたい人やビジネス客を狙っているような感じです。部屋も品があり、落ち着きがあります。ラスベガスで優雅な滞在を希望している方にはおすすめのホテルです。
コスモポリタン Cosmopolitan
http://www.cosmolv.com/
長い間、空き地となっていたベラージオの南側とジョッキークラブの脇にある細長い土地に建設されているのがコスモポリタンです。この敷地はカジノホテルだけではなく、巨大なリゾート施設となる予定です。ここにはグッランドハイアットが運営するカジノホテルとコンドミニアム、巨大なショッピング・ゾーン、1800席のシアター、大きなカジノなどが併設され、ラスベガスでも最大規模を誇るエンターテイメント・ゾーンが出現します。
工事は2005年から始まっていますが、あまりに大きな工事規模なので、建設途中からオーナーが変わったり資金調達ができなくなって工事が中断したりしました。現在は、いくつかの銀行グループが融資をすることになり2010年のオープンに向け工事を行っています。すでに外観はだいぶできあがってきました。カーブを描いたビル群はとても美しく今後のラスベガスのイメージを変えるプロジェクトとなっています。
シティ・センター City Center
http://www.citycenter.com/
工事が進んでいるコスモポリタンとモンテカルロの間に出現する巨大なミックスド・コンプレックス。このゾーンは、現在コスモポリタンとシティ・センターの建設が進んでいるので、大変なことになっています。経営はMGMミラージュで、2009年末オープンの予定です。
まずは、ホテルから紹介しましょう。ホテルはVdara Condo Hotel、マンダリン・オリエンタル、Veer Towersというコンドホテル、AriaとThe Harmon Hotelいうカジノ・ホテルが同時に誕生します。ホテルだけで5つもできるのです。そこには当然広大なショッピング・ゾーンも誕生します。
注:この写真は建築前に描かれた完成予想図です。実際はこの絵とかなり異なります。
エシェロン・プレイス Echelon Las Vegas
http://www.echelonresorts.com/
ラス・ベガスをイメージさせるホテル、"スターダスト"。あのキラキラしていながらどこか寂しげなネオンは、ラスベガスを象徴していました。そんなホテルが先日爆破解体されてしまいました。そして現在工事が行われ2010年オープン予定の新スポットがエシェロン・プレイスです。
ここには、ホテルが5つ、大きなショッピングゾーンがオープンします。私が気になっているのは新たにラスベガスに進出するホテルです。
"ホテル・エシェロン"と"シャングリ・ラ"は、ストリップ大通りから奥まった大きなビルに入ります。どちらも洗練された内装で部屋数もおおく話題となるでしょう。
"エンクレーヴ"は、650室全てがスイートルームで構成されるトラディショナル・ラクジャリーというカテゴリーのホテルです。入り口が複数あり、宿泊客のグレードや到着時間などにより柔軟に対応します。なので、高級ホテルでもサービスに不満のおおいラスベガスのホテルの概念を一新し、快適なチェックイン・チェックアウトを行うことができるのです。部屋は広く、品の良いバー、ラウンジも併設されます。
"デラーノ"は、フロリダ州サウス・ビーチで人気を博しているヤング・エクゼクティブ向けのリゾート・ホテルです。このホテルがラスベガスに進出します。ストリップに面した比較的小さなビルに550の部屋とスパ、バンガロー、フィットネスセンターを用意し、ラスベガスにいながらフロリダのような優雅な時間を提供するようです。勿論プールは複数あり、プライベート・ビーチのようなくつろげる場所になるようです。
"モンドリアン"は、ロサンゼルス、ウエスト・ハリウッドにある人気のホテルです。ここは日本でも結構紹介されているので知っている方もおおいのではないでしょうか。私のお気に入りのホテルでもあります。白に近いベージュでまとめられたインテリア、同色のスーツを着込んだホテルスタッフたち、プールサイドのバーから見えるLAの街など、モンドリアンには素晴らしいポイントが沢山あります。その"モンドリアン"が、ラスベガスに進出します。このホテルには、ロサンゼルスのイメージを持ち込みつつ、ラスベガスならではの新たな魅力を取り入れるべく動いているようです。完成が今から楽しみです。
エシェロン・プレイスには、フロリダの"エンクレーヴ"とカリフォルニアの"モンドリアン"が並んで立つというなんとも不思議な構成になります。東京の弁当と京都の弁当を合体させた「元気甲斐」という駅弁を売る長野の駅のようでちょっと節操がない感じがしますが、ラスベガスで、アメリカの楽しいとこ取りができるのは、面白い体験ですね。
エシェロン・プレイス Echelon Las Vegas
http://www.echelonresorts.com/
ラス・ベガスをイメージさせるホテル、"スターダスト"。あのキラキラしていながらどこか寂しげなネオンは、ラスベガスを象徴していました。そんなホテルが先日爆破解体されてしまいました。そして現在工事が行われ2010年オープン予定の新スポットがエシェロン・プレイスです。
ここには、ホテルが5つ、大きなショッピングゾーンがオープンします。私が気になっているのは新たにラスベガスに進出するホテルです。
"ホテル・エシェロン"と"シャングリ・ラ"は、ストリップ大通りから奥まった大きなビルに入ります。どちらも洗練された内装で部屋数もおおく話題となるでしょう。
"エンクレーヴ"は、650室全てがスイートルームで構成されるトラディショナル・ラクジャリーというカテゴリーのホテルです。入り口が複数あり、宿泊客のグレードや到着時間などにより柔軟に対応します。なので、高級ホテルでもサービスに不満のおおいラスベガスのホテルの概念を一新し、快適なチェックイン・チェックアウトを行うことができるのです。部屋は広く、品の良いバー、ラウンジも併設されます。
"デラーノ"は、フロリダ州サウス・ビーチで人気を博しているヤング・エクゼクティブ向けのリゾート・ホテルです。このホテルがラスベガスに進出します。ストリップに面した比較的小さなビルに550の部屋とスパ、バンガロー、フィットネスセンターを用意し、ラスベガスにいながらフロリダのような優雅な時間を提供するようです。勿論プールは複数あり、プライベート・ビーチのようなくつろげる場所になるようです。
"モンドリアン"は、ロサンゼルス、ウエスト・ハリウッドにある人気のホテルです。ここは日本でも結構紹介されているので知っている方もおおいのではないでしょうか。私のお気に入りのホテルでもあります。白に近いベージュでまとめられたインテリア、同色のスーツを着込んだホテルスタッフたち、プールサイドのバーから見えるLAの街など、モンドリアンには素晴らしいポイントが沢山あります。その"モンドリアン"が、ラスベガスに進出します。このホテルには、ロサンゼルスのイメージを持ち込みつつ、ラスベガスならではの新たな魅力を取り入れるべく動いているようです。完成が今から楽しみです。
エシェロン・プレイスには、フロリダの"エンクレーヴ"とカリフォルニアの"モンドリアン"が並んで立つというなんとも不思議な構成になります。東京の弁当と京都の弁当を合体させた「元気甲斐」という駅弁を売る長野の駅のようでちょっと節操がない感じがしますが、ラスベガスで、アメリカの楽しいとこ取りができるのは、面白い体験ですね。
注:エシュロンは、資金繰りがうまくいかず、2010年夏現在工事がストップしています。工事は基礎工事が終わり、1階部分が立ち上がったコンクリート状態です。今後、エシュロンがいつ工事再開されるのかは未定です。
さあ、このラスベガスの新しい並が、既存のラスベガスと融合し、どんな街に変貌していくのかとても楽しみです。
皆さんも、変貌するラスベガスを訪れてみてください。
さあ、このラスベガスの新しい並が、既存のラスベガスと融合し、どんな街に変貌していくのかとても楽しみです。
皆さんも、変貌するラスベガスを訪れてみてください。
古いホテルを爆破し、新しいホテルを建ててしまうところが凄いですね。
また、それにできるホテルが大きなホテルばかりで想像がつきません。
by kuwachan (2009-07-06 01:06)
ベラージオに行きたいと思って何年もたってしまったら、今はもっともっと
すばらしいホテルができてるんですね。
アメリカは経済的に落ち込んでいるけれど、観光にまで影響は出て
いないんですか?
by TaekoLovesParis (2009-07-06 01:09)
はじめまして!
遊びに来てくれてありがとうございます!
by COYOTE (2009-07-06 06:48)
ベラージオは先日BS-TBSの番組で30分かけて紹介していましたが、あまり豪華には見えませんでした。撮り方が悪いのかな(笑)
それにしても今時何千室ものメガホテルが成立するんですかね?もちろんコンベンションとの連携も考えてのことでしょうが。
by サットン (2009-07-06 08:55)
お早うございます。お久しぶりですね。
お越しいただきniceをアリガトウございます。
ラスベガス・・・映画「バグジー」見ましたよ〜(^。^)
by yakko (2009-07-06 09:44)
バグジー、何度も見ました
それ以来ずっと行きたいって思っているのに
全然実現できなくて...
by sak (2009-07-06 10:23)
キラキラしていて、
小さな街だったとは思えないですね。
いつか行ってみたいなぁ(^ー^)
by むちゃ (2009-07-06 11:29)
一度行ってみたいです!
by ポキ (2009-07-06 12:58)
ラスベガスの映像を見るといつもオーシャンズを思い出します。
一度は行ってみたいと思うのですが、
他にも行きたい所が多くひたすら後回しになりそうです。
でも高級ホテルはかなり気になります。
by りゅう (2009-07-06 23:19)
こんにちわ
昔20年前に行ったラスベガスで、見たショーの事を思い出しました。
学生だったので、モーテルでしたが・・・・
どうぞ良いことありますように!
by yukio (2009-07-09 12:59)
ギャンブルは全くダメなので、ラスベガスってあまり興味が有りませんでした。
スゴイ建設ラッシュですね。
そこまで需要が有って、どこも経営が成り立つのかと、余計な心配をしてしまいます・・・。
by SAKANAKANE (2009-07-11 09:41)
kuwachanさん、こんにちは。
ラスベガスはとても大きくてひとつのホテルを歩くだけで疲れてしまいます。でも、日本では味わうことのできない雰囲気が楽しいですよ。
by Traveler (2009-07-12 11:25)
Taekoさん、こんにちは。
最近は景気の影響で工事が止まったりしていますがラスベガスは勢いがありますね。やはり世界から人が集まるので、景気が良い人もいるのでしょう。
ベラッジオは、現在も素晴らしいホテルのひとつです。
by Traveler (2009-07-12 11:27)
サットンさん、こんにちは。
ラスベガスはスクラップ&ビルドが激しいので、基本ハリボテ建築です。
でも、最近は結構綺麗な装飾で美しいですよ。
古いホテル郡はかなり痛んでいます。
by Traveler (2009-07-12 11:28)
yakkoさん、こんにちは。
バグジーの前にちいさなカジノはいくつかあったそうです。
でもフラミンゴが今のラスベガスの基礎ですね。
by Traveler (2009-07-12 11:29)
sakさん、こんにちは。
バグジーのフラミンゴは、当時の面影がなくなってしまいました。古いホテルでもどんどんリニューアルが進んでいます。
ラスベガスはいつ行っても景色が変わっていてとても不思議な場所ですよ。
by Traveler (2009-07-12 11:31)
むちゃさん、こんにちは。
ラスベガスの拡張のスピードはアメリカで一番だそうです。
飛行機で行くと、拡張の速度が実感できますよ。
by Traveler (2009-07-12 11:32)
ポキさん、こんにちは。
とりあえず行ってみてください。きっと楽しめるはずです。
by Traveler (2009-07-12 11:34)
りゅうさん、こんにちは。
ラスベガスは、サンフランシスコやロサンゼルスなどとセットで旅行できますよ。数泊でも楽しめます。
by Traveler (2009-07-12 11:35)
yukioさん、こんにちは。
最近はシルクのショーが素晴らしいですね。
マイケル・ジャクソンも好きだったKAは、日本人として誇りを持てるショーです。
by Traveler (2009-07-12 11:37)
SAKANAKANEさん、こんにちは。
私もギャンブルは全くしませんが、ラスベガス楽しんでいますよ。
by Traveler (2009-07-12 11:37)
ご訪問、nice! ありがとうございました。
ラスベガスと言えばエルビス・プレスリーでしょうか。
これからも宜しくおねがいしましす。
by stone-9 (2009-07-13 18:15)
はじめまして、ご訪問ありがとうございました。
何処にも行けない私にとっては、Traveler さんのブログないで旅行した気分になれそうです^^
by luella (2009-07-13 21:57)
stone-9さん、こんにちは。
ラスベガスというと、現在はシルク・ドゥ・ソレイユではないでしょうか。
by Traveler (2009-09-19 19:32)
luellaさん、こんにちは。
少しでも旅行の疑似体験をしていただけると嬉しいです。
by Traveler (2009-09-19 19:33)